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□秋の終わり
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ヒヤリとした。


「…雨だ」


気付いた傍からポツポツと降りだしてきた。
慌てて近くのコンビニに非難をする。
雨粒は次第に大きくなってゆき、地面の色を変えていった。
首が冷えて思わず擦る。


「寒い?」
「まぁね。…綾時は暖かそう」


隣にいる綾時の首には季節外れの黄色いマフラー。
今日は季節のわりには冷えるから、今日はちょっと羨ましい。


「ホラ」


ふわりと綾時のマフラーが私の首に巻かれる。
それには未だ綾時の体温が残っていて、とても暖かかった。


「でも綾時が寒いでしょ?」
「大丈夫、僕はバンビちゃんで暖まるよ」


言うなり抱き締められた。
マフラーからではなく、直接綾時の体温が伝わってきた。


「…バカ」
「暖かいね」
「…うん」


そろそろ冬が訪れる。








秋の終わり








⇒綾時であったまりたい






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