F*Long

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「…あなたは?」
「…私はラフィエル……声に導かれここに来ました」
「あんたたち…ラグズか?…鷺の民と、あとの2人は獣牙族…なのか?」
「そうです。ベオクの若者よ」


凛とした声に白く美しい羽。顔立ちもまるで。


「ねぇ、ラフィエル…リュシオンって知ってる?」
「リュシオン!?何故、私の弟の名を?」


くっと目を大きくさせた。


「縁があって…同じ軍に所属していたことがある」
「僕もリュシオンには随分お世話になったよ」
「何ですって!?弟は…生きているのですか!?」
「ああ、。情報が古いかもしれないが3人とも今は獣牙族の国ガリア王宮にいるはずだ」
 

その言葉に小さく肩をふるわせる。
女神よ、と呟いた。



「その…あなたたちは一体?」
「わたしはニケ」


ラフィエルの傍にいた美しい姿のラグズ。


「ここより東にある国、ハタリの女王だ。そしてこのオルグは、わが右腕」
「なんだって!?砂漠の向こうに国があるのか?」


確かに聞いたことがない。


「言われてみれば…僕、狼のラグズと初めて会ったかもしれない」
「わたしもこのラフィエルに出会うまでは、我らも裁くのこちら側に国があるなど重いもよらなかった」


くつくつと楽しそうに笑う。


「ところで3人のベオクよ。ガリアという獣牙族の国へは陸路でどう行けばよいか教えてくれ」
「…ラグズのあんたたちが、差別の根強いデイン内を旅することは自殺行為に等しい。
 当分先のことになってしまうが…クリミアまででよければ、俺たちが送ろう。いいか、バンビーノ?」
「うん」
「それはありがたい。ぜひ同行させてほしい」


そこでふと疑問を感じたようにニケは問う。


「だが、クリミアへ行くのか?直接ガリアではなく?」
「俺たちだけではガリアで入るのは難しい。…だが、クリミアで行けば『あの人』がいる」


どくりと心臓が高鳴った。


「もしかして…」

「『あの人』…グレイル傭兵団のアイクは、ガリア王やその配下の者とも交流がある。
 無事にガリアまで送ってくれるだろう」

「クリミア開放を果たした英雄、アイク将軍…その人が率いるグレイル傭兵団…」
(……?)



浮かない表情のミカヤ。彼女が意味深に呟いた言葉。
胸のうちがモヤモヤとした。













⇒暁ほぼ原作沿いはじめました。
よろしくね





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