『浪速くん』
□第一章
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浪速くん 【第一章】
―キーンコーンカー…
「なっ、篠岡。話あるねんけど、」
『あ、』
「…ついてきて。」
『ん、んむ。』
お、おうふ…
授業終了のチャイムが鳴ると隣の席の男子に教室連れ出された。
いや、朝から視線は感じてたんだ。
あーほら、私、鋭いとこあるからさ、マイッチャウナー☆←
転校初日からこんな展開、ちょっと熱すぎじゃまいか?←←
なんて考えてたらすぐに屋上まで着いてしまった。
『話って何?』
「あー、自分さ、」
『はい』
「自分…」
く、くるっ…!
「自分、俺とコンビ組まへん?」
…は?
「俺と漫才してほしいねん!」
『……』
えぇええええええええwww
「自分みた瞬間な、、ピーーンっと来てん!俺と篠岡なら天下とれる、信じて!」
『マジかww』
「マジやでw本気と書いてマジやでww」
『何それ、ダサいwwwwww』
今気づいた、この子アホだ…!←
『あのー…真輝くん?』
「あ、マキマキでええで。」
『あのー、マキマキ?私、てっきり愛の告白やと思って身構えて来てん。拍子抜けにも程あるんやけどw』
「あああああ愛の告白…!?んな、痒いこと俺ができるワケないやん、や、やめろや!」
『あ、傷ついた』←
「すまんてwやっぱ、自分オモロイわ、俺が見込んだだけはある!!」
『…えっと、それはどう受けとればいいんやろ?』
「俺、天才やわ〜」
『蹴っていい?』
「なっ…!暴力反対wwwなあ、頼む!コンビ組もうや!」
『ええで。』
「ええん!?wwww」
私、お笑い好きやねん。
この後マキマキに手がっつり握られて、ブンブン振られて、「ありがとう!ホンマにありがとう!」と涙流しながら感謝されたのは言うまでもない。←
「これからよろしゅう!」
――――――
「おかえりー、沙夜ちゃん。マキマキなんの話やって?」
『…けっこん申し込まれた。』
「け、結婚…!?////」
けっこんと言ってもけっこんの「こん」はコンビの「コン」である。←