時雨
□11.
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仁王‥?
「仁王はさ、私にどうしてほしい?」
「どういう意味じゃ?」
「本当に転校した方がいい?」
「それは、お前さんが傷つくと思ったからじゃ。だからお前さんが決めることなり」
「私さ、自分が何考えてるかわかんないんだよね」
「幸村のことか」
「‥‥」
嫌いなのに
憎いのに
ムカつくのに
どうしてこんなに気になるんだろう。
「これだけは言っておくぜよ」
「何‥」
「もうすぐで何かを仕掛けてくるはずじゃよ。これは、揺さぶりでもなんでもない事実ぜよ」
仕掛けてくる‥
じゃあ、さっき抱きしめたりしたのも‥
「わかった。信じてもいいんだよね?」
「‥好きにしんしゃい」
ガラッ
ねぇ仁王。
あんたはあっち側なのに
どうして私を助けようとするの?
何を考えてるのかわかんないのは
あんたもだよ。
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