キセキ

□02.
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俺はー…




「俺は、美羽が好きだ。」




だからー…




「俺、間違ってた。今からでも、やり直せるかな…」




「…きっと。分かってくれるよ」



「よしっ!じゃあ明日、謝ってくる!んで、仲直りして告ってくるぜぃっ」



「そうかい。」



「美羽をまたマネージャーに復帰させてやるからよぃ!待っててくれよなっ」



「分かったよ。期待してる。」



「じゃあまた明日!」



作戦たてねーとな!



「丸井」


「ん?」






「…頑張れ。」




「…おう!」



























「…何で言ったんじゃ?」



「ん?別にいいだろう。」



「美羽は話すな、と言っていたはずじゃが。」



「誤解してるようだけど俺にとって丸井も美羽も変わらず大切に思ってるからね。」



「それは分かる。じゃが…」



「ふふ、俺はさ、仁王。」



「…」





「確かにどっちも大切でこれからも仲良くしていきたいと思っている人間だ。…けどね、自ら辞める、と言い、ここを去った。その部分を忘れてはいけないんだよ。」



「つまり、現在のお前さんにとっては美羽よりは丸井、ということになるな。」




「…どうして使えない駒を再度使おうとして無駄な時間を浪費しようとするんだい。俺は手の届く範囲にいるほうを優先したいんだよ。」




その考え方は分かる。


だけど何かが引っかかる。



何か、大切なことを忘れてる気がする。



思い出せ、あの時のことをー…




「仁王。余計な詮索は無用だよ。君が何を考えようと何も変わらない。」



「…丸井が何を言っても、か?」



「ふふ、そうだね。」



「どうして…」




「君はあの日、俺たちの話を盗み聞きしていたね。だったら覚えているはずだろう。」



「…」




「信じられないんだったら自分の目で確かめてくるといいよ。」






ゾクッ



あまりたたない鳥肌がたった。



最近では俺はコート上の詐欺師と呼ばれているらしい。


だが、こいつの笑顔に鳥肌がたつだなんて、そんな異名無いも同然だ。




「…明日、じゃな。」




「ふふ、」






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