キセキU

□19.
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「とりあえず謙也が無事って分かっただけでええわ。それに今の話の流れからやったら柳クンの幼馴染が謙也のこと拉致したんやったら安心できるわ。」



「白石、今日はどうするんだい?」



「謙也と会うんは別に明日でもええから、安いホテルでも探そうとか考えとったわ」



「跡部、君、どうにか出来ないのかい?折角全国大会出場の仲間が困ってるんだからさ」



「あぁ〜ん?んなの朝飯前じゃねぇの。俺様の家に泊まりやがれ白石」


「……え」


あ、跡部クン家やて?


何か色々想像できるようで出来んのやけど。



「もちろん忍足謙也が見つかったらお前ら二人をヘリで大阪に届けることも可能だぜ?」


さ、さすが跡部財閥の御曹司やな
これが庶民と財閥の違いか。



「よろしく頼むわ、跡部クン」


「当たり前だ。俺はお前のその仲間を思う気持ちに感動しただけだ」



俺が謙也を思う…気持ち

確かに俺のせいで謙也がこんなとこにまで来てて罪悪感はあるわ。

けど、そんな大袈裟なもんやなくてただー…



「じゃあ柳の幼馴染と忍足が戻ってきたら跡部に連絡するよ。」


「ふん、忍足の方は任せたぜ」


「ん?俺の家に泊めるんやないんか跡部」


「今そんな時間の猶予はねぇんだよ。忍足謙也が自分で電車に乗って地道にお前の家に行くのならともかくだがな」


なるほど。
よく分からんけど跡部クン今日は何か用事でもあるんかもしれんな。




「お前らヘリがもうくる。行くぞ。幸村、真田。全国、楽しみにしてやがれ」



「そっちもね。二連覇、させてもらうよ」



「勝つのは氷帝だ」


「たわけ。我ら立海だ」



これが関東のノリか。
何か重たいと感じるんは俺だけか?










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