キセキU

□18.
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「えーっ謙也、立海にいるの⁈」


『らしい。』


「東京に行くって言ってたのに!!青学か氷帝って自分でも言ってたのに」


『美羽が行ってたからじゃない?』


「リョーマ…」


『とりあえず水野さんからメールきて、忍足君は大丈夫だって言ってる…けど、写メもついてるから後から転送するよ』


「ありがと」


『で、白石さんも美羽も謙也さんも東京に来てるなんてね』


「厳密にはあたしはまだ飛行機にすら乗ってないんだけど」


『これから来るんでしょ?いつ来れるの?』


「1時間後のに乗るから到着は2時間後くらいかな。」


『じゃあ俺ん家来なよ。美羽ん家空いてないんでしょ?』


「うん、ありがと。」


『親父もお袋も喜ぶから。じゃ、また謙也さんのこと何かきたら連絡する』


「わかったよ。また後からね」



謙也の行動が意味不明だ。
さすがですよ


それより蔵は大丈夫なんだろうか。





























「あぁ〜ん?テメェは四天宝寺の白石じゃねぇか」


「跡部クン、ここに来客来んかったか?」


「ここに来て第一声がそれか。」


「いや、急いでんねん。すまんなぁ」



確かに白石は息も乱してるように見える。


誰か探してるのか?



「来てねぇよ。」


「…そか。じゃあ忍足クンおるか?」


「あぁん?忍足だと?」


「おるでー」


「お、久しぶりやな忍足クン」


「白石が聞きたいことなら多分知ってんで?謙也のことやろ?」


は?
あぁ、この伊達眼鏡の従兄弟のことか。


「そいつがどうかしたのか?」


「謙也な、白石に愛想尽かされていじけて東京に家出しに来たんや。うけるやろ?」


………は、



「そら誤解やわ〜まぁそんなような言葉残して行ったけどな。」


ど、どういうことだ。

忍足の従兄弟は一体どうなっていやがる。
どんな神経して…男が…好き?



「謙也はな、立海に向かったはずや。何でか分からんけどなー、ほい、写メ」



ん?なんだこの写メは。
自分の顔ばかりであまり背景は写っているようには見えねぇが。



「おい忍足。どうしてこれが立海だと分かる。」


「美羽ちゃん送った時にこの銅像あったなって思っただけや」



美羽だとーー…
俺様をフったあの女か。

余計なことを思い出させてくれるな、忍足の従兄弟。



「偶然やなぁ〜俺らのマネージャーも美羽っちゅー名前やからちょっとビビったわ」



「ほぉ〜ま、同一人物なわけはないな。」



「せやな」



あの一日は今でも不意に頭を過る。
あんな綺麗で苛めたい女、初めて会った。

もっと、もっと苛めたい。
どんな反応するのか見てみた…



「変態じゃねぇか!!!!」


「…跡部クン?」


「跡部、お客さまの前で何変なこと言うてんねん。」



「悪い。ここから立海は遠いぞ?」


「それでもあいつ迎えに行かなあかんのや」



「なるほど、いい心構えだ。爺を呼ぶ。」



「え」



「ヘリがもうすぐで来る。待ってろ、忍足、テメーも行くぞ」


「何で俺も…」


「ナビゲーターが必要だろ」











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