キセキ

□06.
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「け・ん・や。部活行くで?」



「げ、白石…おおーっき、奇遇やなぁ白石!自分もトイレ行きたいんか⁈」



「謙也」




「……部活行かせていただきます」




ちょ、謙也弱すぎでしょ!
確かに今の蔵には逆らえないけどね⁈
でももうちょっと頑張ったりとかしようよ!




「美羽はどうする?一緒に行くか?」



「あ、あたし先生に呼ばれてるから先行ってて!すぐ行くから」



「分かったわ。あと調べてほしいことがあるんやけど」



「県大会の決勝に残るかもしれない高校の特定と詳細、でしょ?」



「流石やなぁ、当たりや当たり」



「昨日調べたものは部室にあるから勝手に取ってていいよ。」




「おおきに。なら、行くで謙也」




「お、おう…」




口パクで謙也に頑張れと言うと、
助けんかい!と
言っていた。


ごめんね謙也
あたしだって命が惜しいのよ。
























「堪忍な、細谷。こないな雑用任せてしまって」



「大丈夫です。今日の出席番号だっただけですから」



「それにしても細谷お前よく標準語でいられるな〜感心するわ〜」




「なぜか標準語のままなんですよね〜たまにだけどつられて言っちゃう時はありますけど」




「いや、ええねん。母国を大事にすることはええことや」



母国って…神奈川だけど⁈

同じ日本だけど母国でいいんだよね。
故郷とかそういうのじゃなくていいんだよね。



「部活あるんやろ?ここまででええから」




「ありがとうございます。 」




ガラッ




ふぅ〜
終わった終わった。



あとは部活行って蔵とミーティングするだけだ。
あ、でも確か予習があったような気がする…
夜やればいっかな





「やばいやばいっ」

「あの制服って東本⁈」

「めっちゃ頭ええとこやん」

「なんで四天におるんやろーっ」

「Twitterで写メまわってきたで!」

「え、うそ、やばっめっちゃかっこええ!」

「生で見てくるで!」



どうかしたんだろうか
女子が騒がしいなぁ。

けど大阪の人たちのテンションって高いなぁと感じる。
光とか見てるとそうでもないけど謙也なんかTHE関西人だし


最初は戸惑ったけど今は慣れた。
でも最初に会ったのが謙也じゃなくて光でよかったとは本気で思う。




「さて、部活に行こうか」




大きなひとりごとだ。



♪〜♪〜♪〜



ん、電話?


千晃からだ。




「もしもし千晃?」



『もしもし?じゃないで美羽‼あんた東本に知り合いおったん⁈』



「あ、東本って…あの頭いいとこ?」



『そう!その東本の人が校門前におって美羽のこと探しとるんやって!』



「え、待ってよ千晃、あたし知り合いいないよ?」



『とにかくこっち来て!ギャラリー多いから気をつけて!』



「う、うん」




東本?


あたし何かしたっけ?















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