キセキ

□06.
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ーーーー3日後




「〜っちゅうわけや。ここにXを代入すると式が解ける。簡単やろ⁇」



相変わらず数学の内藤先生の授業は適当だなぁ。
いや、適当って言ったら語弊があるけど、ざっくりしてるってことにしておこうか。


最初の話が長いから生徒が三分の一くらい寝てるのはいつものことだ。


一番前の先生のちょうど真ん前の席の人でも堂々と寝てるしその度胸は見習いたいくらい。



「じゃあここの練習問題当てるでー!中原、沢村、安藤、白石、忍足」



お、蔵と謙也が同時に当たってる



謙也大丈夫なのかな。




「俺に任せろっちゅー話や!」



ガタンと大きな音がしてツカツカと前に出てくる謙也は勇ましかったけど少しうるさかった。


隣の蔵がものすごく大人に見えるよ。



「おい忍足〜お前書くの早すぎて見えへんわ。もういっぺん書き直し。」



「はぁぁぁあ⁈なんやてーっ⁉」




ドッと笑いがおこる。


あたしもそれに笑った一人だ。


謙也はこのクラスのムードメーカーだし、いつもみんなを笑わせてくれる。



「しゃーないなぁ〜」



ブツブツ言いながらもちゃんと書く謙也はとても素直でいい。

彼の長所である。



ヘタレだけども。







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