キセキ

□04.
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涼さんかぁ



どんな人なんだろう





マネージャーだから、多分女の人だよね。





部長さんと親しいのかな。





名前呼びだったしね。





あたしにも優しくしてくれるかなぁ







ガタッ







「ん?誰?」







あちゃー






やっちゃった。






足音が近づいてくる。







「あのっ!テニス部のマネージャーになった細谷美羽です。よろしくお願いしますっ」










「顔、あげて」







あれ‥






今の声って‥









「君、可愛いね。彼女にしたいわー」







「お、男の人っ⁈」






「えー、女だと思ってた?ま、たまに間違えられるんだけどね。」







うん‥




あたしは名前で間違えたけど、






顔も美人‥






だけど、男の人だ。








「笹倉涼。よろしく。マネージャー歴約1年半。ま、色々教えてあげるよ」








「涼さん、でいいですか?」








「いいんじゃないかな。俺は美羽って呼ぶね」









「はい。わかりました」





「さっそくだけど、何で美羽はマネージャーになったの?」







「え‥どういう意味ですか」









「俺の記憶によれば、壮太はマネージャーはとらないと言っていたはずなんだけど。」







え‥?









「ゆ、幸村君があたしにならないかって言ったんです」








「幸村が‥?じゃあ、あいつが直々に選んだというわけか」









「あの、やっぱり幸村君って凄い人なんですか?」










「うん。俺、前やったけど非にならなかった。」







「え、涼さんもテニスするんですか⁇」







「昔は選手だっただけ。今は怪我したからマネをしてるんだけど」








「へー、そうなんですか」









「ん?細谷美羽って、新入生の中で一番可愛かった‥あぁ!すげぇ!まじかよー」









「そんなことないですけど‥」








「やべ。本気で口説きたいんだけど」






ちょっ‥





だんだん近づいてくるー…っ












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