キセキ

□02.
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始めて着る制服をドキドキしながら鏡で見てみる。





なんか、小学生の時と雰囲気が全然違う‥!





まだぶかぶかだけど、似合ってたらいいなっ!








「お母さんー‥」







下の部屋はすごく静か。




きっと寝てるんだ。






今日は入学式なのに‥!ばかっ








ガチャッ








「翔ー!ごめんっ」








「遅い」






むっとした顔であたしを見てくるのは、





中田翔。







幼馴染で野球ばか。






顔は‥爽やか?らしい。






赤ちゃんから一緒だからわかんない。







「ねぇ、翔っ!どう?制服」







「うーん‥あんまかわんねぇ」








むっ






こいつ、女心分かってないな!










「ほら。早く乗れよ」







「はーい」







翔が漕ぐ自転車の後ろに座って二人乗りをする。





(本当はしてはいけません。)








「なぁ、美羽」







「ん?何?」








「ずっとさ、こういう関係でいてくれるか?」










ボソッと呟いてあたしに言ってきた。







急にどうしたの?




そう聞きたかったけど、







聞いたら翔が消えてなくなりそうな気がしたから言わなかった。









「うん‥ずっと一緒にいようね」






後ろから抱きつくかんじになったけど、



恋愛感情はお互いないと思うけど、







なぜかこうしていたかった。












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