キセキⅡ
□18.
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変な人変な人変な人ーー…
「高梨、誰かコートにいる？」
「いや、よくわかんねぇけど…あれ？何かモメてねぇか？」
そう言われれば何か真田の大きな声が聞こえる。
あ、いつもか。
けどあの人人気あるんだよなぁどうして？
「あ、丸井いる。聞いてみる？」
「だなー」
そういうわけでテニスコートに近づいてみた。
そして近づいてみて分かった。
何か一人知らない人がいる、と。
「たわけ！貴様何しにここへ来た！」
「やんやんうっさいわ！さっきも説明したやないか！家出してきたんや、い・え・で！」
「大阪からか？」
「当たり前やんこのバリバリ関西人が他のどこから来た言うねん」
うわぁ
予想以上に変な人がいた。
急いで越前君にメールしよう。
【何か金髪の関西人が立海のテニスコートに乗り込んできたんだけど。これって何かの事件？】
カコカコと打っている時に蓮ちゃんと目が合った。
愛しの蓮ちゃん♡♡♡
今日もかっこいいわぁ～
立海の中で一番の長身で♡あんな細長い体格で♡爽やかな表情♡♡♡
惚れないわけがない。
はぁぁぁ
何故私は中学一年の頃、丸井が好きだったのか今では謎なんだけどさ。
「丸井、あれ誰？」
「うおっお前ら何でいんだよぃ」
「なんででもいいじゃない。で、あの金髪誰よ」
越前君との繋がりを言ったら不審に思われそうだから言わないでおこう。
高梨もそれを感じとってくれたのか何も言わなかった。
「俺らもよくわかんねぇんだけどよ、大阪の四天宝寺って学校の生徒で家出してきたって言ってる。」
あれ、四天ってどこかで聞いたことがあるような…
「ちょっ…四天って…」
「ん？何だよぃ高梨～四天知ってんのか？」
「あっ、いや、昔大阪行った時に聞いたことあったような地名だったからよ！それだけ！」
あ、そっか。
四天って美羽が通ってる学校じゃん！
「ふーん。テニスが強いとこでもあるんだぜぃ？ま、俺的にはそこまで強敵っつーわけじゃねぇんだけどよ！」
丸井、あんた多分実力では勝っても精神的にやられるわよ。
って言えたらいいのに。
それに丸井や他の連中や心苦しいけど蓮ちゃんにもまだ美羽が四天にいるってバレちゃだめなのよ。
美羽が自分から会いに行くんだから。
「高梨、ちょっと協力して」
「…仕方のないお嬢さんだな、美羽も」
高梨も分かってくれてる。
「そういやな～俺の学校にここの中学から来たやつおるんやけど」
「はぁ～？わざわざ大阪の高校行くやつとかいるんスか⁈」
げっ
あの金髪何喋ってんのよっ
「なんや、お前ら知らんのか。そいつはなごっつかわええ「ねぇそこの金髪さん。あたしと遊ばない？」
あ、何か止めようとしたら変な言葉になった。
「加奈？」
「は、な、な、何なんっ」
お？見た目イケメンの割りにどんどん顔が赤くなってきてる…
確かにちょっと制服いつも以上に着崩してるから若干谷間も見えてるけど。
純情なのかな。
でもあともう一押しなんだけど。
「水野、お前何を言っているのだ。忍足と話しているのは俺だ」
「まぁまぁ真田！水野が忍足のこと気に入ったんだからよ！応援してやろうぜぃ？」
ちょ、蓮ちゃんが見てる前でなんてこと言うの丸井の馬鹿。
「忍足君、って言うんだ？かっこいいねっ！あたし、あなたみたいな人タイプなんだぁ」
キャ、キャラじゃない…
当初はこんなキャラだったけどあたしほんとはこんなんじゃないんだけど。
「じょ、女子が…そ、そない大胆なこと言ったら…ど、どうなるんかわかっとるんか…？」
純情すぎでしょー！！
「忍足君、俺とこいつと三人で遊ばね？一緒に楽しいことシようぜ？」
げ。元祖チャラ男！
「おう！案内してくれや！！」
「お、おい高梨……」
「だーいじょうぶ。丸井クンの心配するようなことはしないよ。あと、柳クンもそんな顔で俺のこと見ないでよ。」
蓮ちゃん？
「加奈、今日の夜家に来い」
…え？
そう言って蓮ちゃんは部室に向かっていった。
ええええええええええええっ⁈⁈
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