似ているのに違う。
似ているのに違う。
似ているのに、あなたとはまるで違う。



新しく生まれ変わった機体に座る姿は、さすがに誰もが見間違うほどそっくりなだけはあって、”彼”の姿を彷彿とさせる。

だが、いくら平然を装っていても、操縦幹の感触や見たこともない計器類に戸惑っている素人さに、正直イラつく。

「モビルスーツの戦闘経験は?」と訊いたら、ある訳ないだろと自信満々に言ってきた。


「だからよろしく頼むよ、カワイイ教官どの」

「茶化さないで欲しい!」


ああ、イライラする。


彼ならそんな不真面目には言わない。

軽いように見えても、彼は真面目で、優しい人だった。

たまに人を茶化すようなことをしたり言っても、彼の場合はそこに相手に対する愛情が感じられた。



仲間を想う、愛情が。



来たばかりの人間にそれを求めるのは、求められる側の人間にとっては理不尽極まりないだろう。



もっとも、この男にそんなもの求めてはいないが。




けど、これほどまでに姿が似ていると、意識するなと自分に言い聞かせても、どうしても意識してしまう。


どうしても、彼と比べてしまう。


そして比べるたびに、彼との違いが気に障るのだ。



彼との違いを感じるたびに、心は締めつけられていく。



彼に瓜二つの姿であって、彼でないことが、






自分が好きだった”ロックオン・ストラトス”が、もうこの世に存在しないということを思い知らされるから――――――。






理屈じゃない。






彼が……”ロックオン”が本当に好きだったから









気にいらないんだ、何もかも―――――――。




end



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まあしょうがないよね。
こんな話ができちゃってもさ(^^;


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