※ロックオン変態警報発令※ 注意してね☆



 ここは地上任務の際に出動するコンテナ内の、マイスター達が休息を取るために設置されたベッドルーム・・・。

 ロックオンはティエリアの前でそれをびらりと広げ披露した。

「じゃっじゃーん。ティエリア、今回はこれでいこうなっ!」
「これは?」
「ハイスクール・ユニフォ〜ム☆」
「・・・・・・制服?」
「イエス!さあさっ着替えて着替えて」
「ちょ・・・ひとりで出来るからっ////」

 着ている服を剥かれそうになったティエリアは慌ててロックオンの手を止めて、制服を奪うと室内に備え付けられたシャワールームの脱衣スペースへと走っていった。
「早くしろよー」
 ロックオンは口元をニヤつかせながら、ティエリアの背中を見送った。


 しばらくして。。。

「着替えたかー?」
 ロックオンはもういいかと時間を見計らって、シャワールームで着替え中のティエリアに声をかけた。
「うん。今・・・・出る」
 ドアの向こう側から弱々しい返事が聴こえた。そして間もなく、ドアを開けてティエリアが姿を現した。

「おぉっ♪」

 ロックオンは期待以上の結果に声を弾ませた。
 ティエリアはもじもじしながら、ロックオンの傍まで歩み寄ってくる。ロックオンは口笛を吹いてティエリアを迎えた。
 ロックオンの前まで来たティエリアは、頬をピンクに染めながら言った。
「ねぇこれ・・・足が・・・・」
「気にするな。丸見えだけどな」
「ちょっ・・・しゃがむなッ/////」
 不意にしゃがんだロックオンに生足とスカートの中を拝まれたティエリアは、咄嗟にスカートを上から押さえて隠した。



 ティエリアが着替えたのは、日本の女子高生が着るような、いわゆる"制服"だった。



 ダークブラウンのブレザーの中に、うっすらとブルー掛かったシャツを着てネクタイを締めている。スカートはチェック柄のライトグレーで、丈は下着がギリギリ隠れる程度の短さだ。おかげでティエリアの太ももから下がばっちり覗いている(というよりかは、ほぼ内側の足の付け根に近いとこからだ)。膝下は紺色のハイソックス。髪は一緒に用意してあげていたフルウィッグをつけて、ティエリアがさらにそれをポニーテールにしていた。


 完璧な女子高生のできあがり♪



「かわいいっ!ティエリアお前可愛すぎっ!!」

 ロックオンは思わずティエリアを抱きしめた。その勢いで間髪入れずにちゅーっとキスをした。
「んんっ///・・・も、ロックオン!」
 ティエリアはイキナリ仕掛けてきたロックオンを肘でグイと押し返した。
 そしてとりあえずロックオンから離れると、おかしなところはないか顔をあちこちに向けて自分の姿を見返した。
 動くたびに揺れるスカートが気になる。

「これで本当に大丈夫なのか?///」
「ああもうバッチリ☆」
 ティエリアが訊くと、ロックオンはグローブをつけた手でOKのサインを出した。

 さっきからロックオンの顔は緩みっぱなしだ。
 ティエリアはそんな彼の姿を見てはーっと息を吐いた。

「まったく。貴方と地上に降りてくるといつもおかしな格好をさせられる・・・・」
「だってそういう格好するとお前すっげー可愛いんだもん」
 ロックオンはティエリアの肘でつかれた頬をさすりながら言う。
 ティエリアは一瞬言葉に詰まった。『可愛い』と言われれば誰だって嫌な気分にはならないもの。それも好きな人に言われればなおさらだ。

「・・・だからって、いつも僕ばかり。たまには貴方もやったらどうだ?」
 それでもティエリアはまだ食い下がった。毎度自分だけ着替えさせられるのに、多少の不公平さを感じているようだ。
「俺がそんな格好したらただの変態になっちまうよ。通報されちまうよ?」
「何も女の格好をしろとは言ってない・・・」
 だんだん不機嫌になってくるティエリアの様子に、ロックオンはふっと笑いながら言った。
「イヤならちゃんとイヤって言えよ。別に無理してやれとは言わないから」
「・・・・っ!・・・・べつに・・・・・・イヤ、じゃ、ない・・・」
 突っ込まれたティエリアは、しかし口篭りながらそう言った。
「本当か〜?」
 ロックオンが執拗に突っ込んでくる。腰を曲げて下から覗きこまれた顔を逸らすと、ティエリアは恥ずかしそうに呟いた。


「だって・・・・貴方が喜ぶなら・・・僕は・・・///」


 言い出した途端、ティエリアは首まで真っ赤させた。ロックオンはそんなティエリアの姿に体の芯がじわっと熱くなってきた。

「ほんとに可愛いなお前は!!」
 と叫びながらロックオンはティエリアに飛びついて行った。が、抱きつく寸前でティエリアにかわされた。
「あらっ。ティエリアさん??」
「時間がないんだから、早く行こう」
 部屋の出口にすたすたと歩いて行きながら、ロックオンに振り向くティエリアが言う。

 ロックオンは「ちえっ」と残念な顔を見せると、ティエリアの後を追って部屋を出ていった。





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「でも意外だったわね。もっと抵抗感あると思っていたのに」
「・・・えっ?」

 スメラギにそう言われて、ティエリアは我に返った。


 アロウズの幹部が出席するパーティ。
 ソレスタル・ビーイングのメンバーだということがバレないように出席するため、"女装しろ"と言ったスメラギの指示をすんなりと受け入れたのだが、そこをスメラギに突っ込まれてしまった。

「も、目的を達成するためなら・・・・手段は選ばない・・・」
「ふーん」
 自分の予想に反して抵抗なく、しかも完璧に女装したティエリアが言った理由に、スメラギは思いっきり半信半疑の目をティエリアに向けた。
 スメラギの視線に耐えられなくなったティエリアが、逃れるように目を逸らした。

(言えない・・・・。ロックオンのために何度も女装してたから、今さらこの程度の格好をしたところですこしも抵抗感がないなど・・・・・・死んでも言えないι)

 それこそ思い出すのも恥ずかしい程の格好だってしていたんだと、ティエリアはこの時改めて振り返ったのだった。



「まあ、そういうことにしておくわね」
「そういうことも何も・・・・今言った以外の理由はない・・・」
「わかったわかった。そういうことにしておくから」
「・・・・っ////」
 


 こうしてティエリアは、"慣れ親しんだ女装"をして、パーティに出席したのだった。。。




 おわる。 

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またしてもベタなネタですが、ティエがあんだけあっさり女装したのはすでに免疫があったからに違いない…
じゃなきゃガーターベルトもつけやしない。え?別にベルトじゃない?
ま、そゆことで☆


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