オリジナル

□中学生時代
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◇  ◇  ◇

彼を初めて見たのは、一人教室で泣いている時だった。

◇  ◇  ◇

中学の入学式の日。

全寮制の学校に入学した怜珠は、昇降口に貼ってある1年生のクラス表を見て、愕然とした。

ライバルの朱騎と、ムカつく実験大好き野郎理瀬椰と同じクラスなのだ。
理瀬椰は小学校3年の時から、朱騎に至っては1年の時から一緒だ。

此処まで一緒だと、軽くどころか、かなりイラッと来る。

「彼奴等も、此処受けてたのか……。」

視野に入れないようにしてたから、全く気づかなかった。
クラス表を見ていると、怜珠の目にある名前が入る。

名枷史津、大好きな人物だ。
怒る怖いけど、偶に黒いけど。
史津は社会が得意で、受験の時に世話になった。

「史津と一緒だったのが救いだな……。」

「げっ、マジかよ。お前と一緒のなの。」

背後から、史津の嫌そうな声がする。

怜珠が後ろを振り返ると、それはそれは嫌そうに顔を歪めた史津がいた。
その表情を見て、怜珠は軽くショックを覚えた。
そんなに、嫌そうな顔をしなくても……。

「あーあ、偶には別の奴と同じクラスになりたいよ。」

「そう言わないでよ、史津君。」





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