オリジナル
□機嫌が悪い彼ら
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「ああ、先生言うの忘れてたみたいだ。」
「おかげで会議出れなかったんだけど。」
「そんな大事な会議じゃなかったよ、出し物の紙出せって話だけだし。」
「でも、会議だろ。あー、優等生の俺が会議に不参加なんて……っ!プライドが傷ついた。」
そう言って、史津は黒板のチョークを掴む。
コーヒーゼリーを大量に描いてる朱騎の隣で、史津は世界の首都や地名を書き始めた。
「バンコク、パリ、ロンドン、ワシントン、北京、札幌、東京、新宿、新宿二丁目……。」
「コーヒーゼリー返せー。」
二人によって、黒板に文字とコーヒーゼリーが大量発生する。
怜珠は「よそでやれー。」と、書類を見ながら言う。
二人の耳に届いてないのか、文字とコーヒーゼリーは大量発生し続けた。
「先土器、縄文、弥生、古墳、飛鳥、奈良、平安。」
「怜珠ー、史津が時代を書き始めたよー。」
「もう好きになせときな。」
怜珠は諦めたのか、ため息を吐いて言った。
(コーヒーゼリー返せー。)
(鎌倉、室町、戦国、安土桃山、江戸、明治……。)
end