オリジナル
□正夢になりそうな夢
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「ない!ない、ない、ない!!」
求人票を捲っても、行きたい会社の求人票が見当たらない。
毎年、この時期には来ていたのに!
うわーっ!と、怜珠は頭を抱える。
周りは、どんどん見つけて履歴書を書き始めている。
まずい!
出遅れた!
「怜珠くーん、そんなに青い顔してどうしたんだい?」
朱騎が、ニッコリと笑いながら言う。
お気楽でいいな、コイツ。と、思いながら怜珠は「別に。」と返した。
「求人票を探しまくってるんだろ?」
「違う!眺めていただけだ!」
「嘘だー。さっき、ないって言ってただろう。」
はははと、朱騎は笑う。
コイツ、知ってて聞きやがったな。
怜珠は気付かれないように、舌打ちをした。
「朱騎ー!朱騎聞いて!
英語のテストがね60点いったよ!」
瑛が、見てみてと朱騎に寄りテストを見せる。
普段赤点ばかりなのに、60点いっていた。
「おー、凄いな瑛!偉い偉い。」
「へっへー。あっ、怜珠は何点だったの?」
無邪気に笑いながら、瑛は言う。
怜珠は、英語のテストやったっけ?と首を傾げた。
まだ、期末は先のはず……。
と、思ったがポケットに何か入っていた。
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