オリジナル
□点数
2ページ/2ページ
「おい眼鏡、自分が点数低かったからって瑛に八つ当たりするのやめたら。」
「なんだと赤髪。」
バチバチっと怜珠と朱騎が睨み合う。
熱くなっている怜珠とは対照的に朱騎は冷静だった。
その脇で瑛は何で喧嘩してるんだっと首を傾げた。
「ちょっと二人とも、喧嘩はダメだよみっともない。」
「元を正せば君が点数高いのがー!」
「だから瑛に当たるなーっ!」
三人のやり取りを見ていた理瀬椰は「騒がしいなー。」と呟く。
その前では、史津がうーんと唸っていた。
「この点数イマイチだよねー。」
と言って見せてきたのは88点の社会だ。
「どこがイマイチだ、88も取ってるじゃねーか。」
「いやでも、理科の90と比べるとー。」
「へ〜90点か、俺93だったぜ。」
「日本海行ってくる。」
荷物を持って教室を出て行こうとする史津を、理瀬椰は必死で止めた。
仲間の中で点数を気にするのは良くある事である。
おわり