スピードに狂った者タチ

□ACT7 Happy birthday
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〜トシキside〜
朝の日差しが差し込んできて、オレは目を覚ます。そうか・・カーテン閉め忘れたか・・
ト「うーん・・」
何時かと思い、時計に手を伸ばす。
ト「げっ・・もう11時かよ・・」
少し焦りつつ、作業場に行くために、作業着に着替える。しっかし、どうにかなんねーかな・・この肌・・白すぎんだよ・・
自分に愚痴りつつ、部屋を出る。そして、向かいの部屋の戸を開けて、
ト「・・おはよう、エリ」
部屋の主からの返事は返ってこない。エリはオレが殺したも同然だ。あの時、もっとオレがしっかりしていれば・・
ト「・・8月の22か」
今はいい。命日になったら今年も行く。それがオレなりの贖罪(しょくざい)だ。
ト「さて・・と今日中にエイトを仕上げるか」
さっさとやらねーと、アイツがうるさいからな・・
ト「・・今日も見守っててくれよ」
そうつぶやいて、銀色に輝く十字架のネックレスを首にかける。これはたった1つの妹の形見だ。妹に3年前贈った物だが、欠かさず手入れをしていたのか汚れ1つもない。今はオレが手入れしている。
ト「・・よし!!今日もアレをコツコツ仕上げるか!」
タイムリミットはあと3日。車検は取ってあるが、アイツらには迷惑ばっかかけてるな・・そのうち何か奢るか・・
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