Short novel

□沢田綱吉の珍解答
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その後やっと自分の世界から帰って来た獄寺と山本と無事昼食をとり、午後の授業で必要な物を準備しようと思った時、ある違和感に気がついた

ツ「…アレ?」

その声が聞こえたのか斜め後ろの席の京子が不思議そうに尋ねた

京「ツナ君どうしたの?」

ツ「き、京子ちゃん!い、いや、持って来たはずのファイルがなくて…さ。ア、アハハッ」

京「ファイル?それってオレンジの?」

ツ「え!?何で知ってるの!?」

京「午前中移動教室だったでしょ?その時ツナ君持ってたよ?」

ツ「嘘!?じゃあ俺忘れて来たってこと!?」

京「その可能性が一番高いんじゃないかな?」

ガタッ!
ツ「っ!と、取りに行かなきゃ!!」

京「え?でももu…キーンコーンカーンコーン…あ!先生来ちゃう!!」

ツナ君も早く座った方がいいよ!と言う京子の言葉にツナはそう言えば次の授業は数学だった…と、落胆したのだった(数学教師は意地の悪いことで有名だ)





先「〜であるからして…」

ツ「(この授業が終わったら急いで取りに行かなきゃ!)」

先「…なので〜は〜であると証明できる」

ツ「(もしあれを誰かに見られたら…!)」

先「それでは問1を黒川。問2をさっきからそこで一人百面相をしてる沢田!解いてみろ!!」

今の今まで忘れて来たファイルのことで頭が一杯で授業どころではなかったはツナは、しかし数学教師に指されたことでその意識を取り戻した

ツ「うわぁ!?は、はい!(って問2?…こんな問題を俺が出来る訳ないじゃんか〜(泣))」

先「ん?なんだこんな問題も解けないのか?まっさかそんな訳ないよなぁ〜?今説明したばかりのとこだぞ?しっかり授業を聞いていれば何の問題もないはずだよな?」

と、マシンガントークを始めた数学教師
実際は問1までの説明しかしていないのだから、例えツナが説明を聞いていたとしても解ける訳がないのだが…
そんなことを知らないツナは、解くことも言い返すことも出来ずにただ黙って耐えていたが、それは突然入った放送のお陰で終わりを告げた


『2ーA沢田綱吉。至急応接室に来ること。繰り返す2ーA…』


ザワッ…
「雲雀さんが沢田を…?」
「沢田今度は何したんだよ!」
「またパンツ一丁にでもなったのか!?」
「うわぁ、沢田不憫ー」
「ちょっと同情するよね〜」



先「は、早く行きなさい!(ガタガタ)」

ツ「は、はい!」
 
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