最強夫婦の物語

□第6話:その日、期末試験【前編】
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「期末テスト、ですか?」


「そ。期末テスト」




隣を歩くネギ君の言葉を肯定する。


なんだかんだで懐かれてしまい、教師業務を手伝ったりアドバイスする事になってしまった(まぁ、素直な子だからいいんだけど)。


学期末試験までもう2週間を切っている。ボク達教師もそろそろ期末テスト用の試験問題を作り始める頃だ。




「ま、ネギ君は実習生だから問題作成はいいけど、試験に合わせた授業を進める必要があるかな?」


「と言うと?」


「例えば………試験範囲で分からないところがあったら、その部分を重点的に勉強するとかね」




ちなみに、うちのクラスはダントツで学年首位の座をキープしている。


脳筋ぽく見える篠ノ之さんや鳳さんも、ああ見えて中の上の成績をキープしてるし、他の面々に関してもすこぶる優秀で、特にオルコットさんやデュノアさんなんて上位50位を常にキープしている。




「A組はヤバイかもよ? 何せ、万年ドベだから」


「あ〜………」




そう指摘され、遠い目になるネギ君。


先日、A組の中でもさらに成績が最底辺の5人組……通称バカレンジャーの補習授業を行ったらしいけど、年齢に比例しないほど優秀なネギ君にとってしてみれば、極めて信じられない結果に見えたんだろう。


………ボクだって、100点満点で一桁取る人が本当にいたんだって思ったもん。




「ま、何か分かんない事が相談乗るから、気軽にね」


「はい!」
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