最強夫婦の物語

□第3話:ネギ・スプリングフィールド
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6年前のあの雪の夜、僕は全てを失った。


世界は僕が思っていたほどキレイじゃなくて、僕が知っていたほど優しくなくて、どこまでも残酷だった。




「ネギ? ぼーっとしてるけど、どうかしたの?」


「………ううん、何でも無い」




幼なじみのアーニャが、心配そうに僕の顔を覗き込んでくる。


アーニャは僕より1歳年上で、あの時は学校にいたから巻き込まれずに済んだ。




「それより修業先どこになった? 私はロンドンで占い師だけど」


「ちょっと待って。今開くから………」




さっきの式でもらった卒業証書を開く。


魔法学校を卒業したのが、修行の始まり。証書に精霊が修業先を書く事になってるんだけど………えっと「Teacher in japan」。




「日本で、先生をする事………?」


「………え?」




なお、お姉ちゃんとアーニャが絶叫したのは言うまでもない。


日本で先生か。僕、まだ10歳なんだけど大丈夫かな?


当たり前かもしれないけど、教員免許なんて持ってないし、相手も年上になりそうだし………。
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