□向き不向き
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物事には向き不向きがあるものです。







向き不向き














ぶちり。という音に続いて、ぐしゃ、ごへぇっ、と鈍い音と潰れた悲鳴が響いた。
「もう貴方には付き合いきれません。この最低野郎」
「何でさ!僕はただ女の子には声をかけずにいられなぐぎゃあぁ!!」性懲りもなく変態な発言をする白澤を金棒でぶっ飛ばして、鬼灯は息を荒らげたまま帰途に着いた。

「一体何なんですかね、あの偶蹄類は。私を呼び出したかと思ったら、別な女性を連れ込んでるなんて。浮気性なんてもんじゃありませんよ」仕事を終えた鬼灯は地獄の飲み屋で桃太郎を相手に愚痴っていた。
「まぁ…白澤様は特殊ですから…」鬼灯に合わせたら即泥酔してしまうので、ちびちびと飲みながら桃太郎は答える。突然鬼灯から飲みに付き合えという電話を受け取った時はビビったものだが、どうやら鬼灯は他に白澤について愚痴ることができる知り合いがいないらしい。
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