過去拍手

□スマイルいかが?
1ページ/1ページ



「新しいのできてん!見ててや!」


仲の良い男友達、マルちゃん
あまり笑うことがない私を笑わせたいのか、よくネタを披露してくる
面白いときもあればすべり散らかしているときもある


「スコーーーンッ!」


顔がすごいことになっていてよくわからない動きをしている


「……次の授業なに?」

「え!だめやった?!自信あったんになぁ〜」

「………」


この男は鉄のハートの持ち主なのか、
すべり散らかしてもほんわかした笑顔で「だめやったか〜」なんて言う

どうしてそこまでするんだろう、


「マルちゃんさ、頑張るよね」

「えー?何を?」

「心折れないの?」

「だって笑わせたいんやもん、皆に笑顔でおってほしいやん?」


まっすぐなマルちゃんに心が打たれた
思わずふっと、微笑んだ


「…マルって馬鹿だよね」

「えっ!あ、わら、笑った!」


私が笑ったことに驚いたのかおおはしゃぎしている


「……なによ」

「可愛いー!もっと笑ってや!」

「…っ」


不覚にもドキッとしてしまった
きっと私は顔が赤い


「ふっ、可愛えなぁ」


じーっとこちらを見つめてくるものだから頬をねじった


「いたたた!もう照れ屋さんやなぁ」


何を言ってもしても無駄なようで私は諦めた


「また笑ってもらえるようにマルちゃん頑張りまっせー!!」


元気があってよろしいこと

けど、どこか期待している私もいる

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ