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□ホントノキモチ
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シズちゃんは言いづらそうにしながら、少しの沈黙の後、さっきよりも低いトーンで言葉を発した。
「…お前、俺のこと……」


「俺のこと、どう思ってんだ…?」

俺はその急な問いかけに目を見開いた。
だってこんな切なくて頼りない目で、そんなこと聞かれて。

どうすればいいのかわからない。だってそんなの、俺が一番君に聞きたかったことなのに。

「お前普段、前と全然変わらねぇだろ。
態度はそっけないし、冷たいし…、なのに、夜に俺が寝てるときには、さっきみたいなことしてきたり…、正直、全然お前のことがわからねぇ」
「………」
「俺は、恋人らしいこととか…
よくわからねぇけど、少しくらいは態度、変えてたと思う。
普段からそんなに言葉は足りてなかったかもしんねぇけど……」
「………」
「それでも、好きじゃなきゃ抱いたりしねぇしよ…。
なぁ、もしかしてお前はまた俺をからかってるだけなのか?
それとも、少しでも俺のこと……」

そこで言葉を切ったシズちゃんは、苦々しい顔をして何か訴えるような視線を向けてくる。

…知らなかった。
こんな不安で頼りないシズちゃんなんて、初めてみた。
不安で仕方なかったのは、俺だけじゃなかったんだ。

「…シズちゃん、は……」
「あ?俺が?」
「シズちゃんは、俺のこと好きなの…?」
「……俺が聞いてるんじゃねぇのか?…まぁ、いいか。いや、よくねぇけど…」

シズちゃんは眉間にしわを寄せて、ぶつぶつ何か言ってから、大きく息を吐いた。




「好きだ。手前のこと、その、…あ…、愛してる!」




顔を赤らめながら、俺への気持ちをはっきりと口にした。
真っ直ぐに俺を見つめる瞳に、思わずドキン、と胸が高鳴った。
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