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□みどりの日
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「ねぇシズちゃん、今日なんの日かわかる?」
俺は隣に座るシズちゃんに問いかける。
そう…今日は俺のBirthday!!
いくら単細胞のシズちゃんだって、俺の…そう、こ、恋人の誕生日を知らないなんてことはないよね!
「……いや、わからねぇ」
「…え?」
「だから、わかんねぇんだよ。…何かあったか?今日」
嘘でしょ、ちょっとシズちゃん
「…あ、みどりの日か!」
違うし!いや、間違いでもないけど!違う!
「だろ?そうだろ、臨也!」
なに何気に喜んでんの、シズちゃん…
「……うよ」
「あ?なんだ?臨也」
「違うよ!みどりの日じゃなくて!」
「じゃなくて?」
「………」
まぁ、そうだよね。
シズちゃんはそういう人だもんね。俺の誕生日なんて覚えてなくて当然…
「臨也?」
こんなことでいちいち傷つくような性格でもないだろ俺。
でも……
「っ…なんでもない!忘れてよ!」
俺は咄嗟にシズちゃんに背を向けた。
同時に、堪えきれずに一粒の雫が俺の頬を伝った。
最悪…
シズちゃんの前で泣くなんて…
どうしよ…