貴方への想いを。
□綺麗だと思うよ。
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我輩は大袈裟に腕を組むと、クルルへと視線を移す。
「…まずはちゃんと、返事を聞きに行くしかないと思うでありますよ。」
「……。」
「そうじゃないと何も始まらないであります。」
クルルは俯いたまま、握った手に力をこめている。
まだ心の準備が出来ていないのかと、聞こうとした時、クルルが口を開いた。
「…先輩は。」
「ゲロ?」
「先輩は迷惑だよな…絶対。」
何の話だろうと我輩は首を傾げていると、クルルは俯いたまま小さく続ける。
「俺が先輩を好きになんてなったから…先輩はとんだ迷惑だよなァ。」
「…クルル…。」
「こんな恋心なんて、捨てちまった方が良いのかもなァ…。」
なんて言ってクルルが立ち上がる。
「…邪魔したなァ隊長。」
部屋を出ていこうとするクルルが、ドアノブに手をかける。
「…我輩は綺麗だと思うであります。」