貴方への想いを。
□保護者な僕等。
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「……ふー。我輩もど疲れさんっ!我ながら、よくやった方でありますなー!ゲロゲロリ!」
我輩は日向家のソファに深く腰かける。
今日は本当に疲れたであります…。
もー!クルルもギロロもナニやってんのっ!
そこまで呟いて、ある人物を思い出し、天井を見上げる。
「あ、ドーロロ!ドロロもど疲れさん!そこら辺居るんデショ?知らせてくれて助かったであります。」
ニコニコと笑いながら返事を待つ。
「…当然の事をしたまででござるよ。」
ドロンッと煙と共に目の前に現れたドロロに、ニヤニヤと笑う。
「それにしても、ドロロもホント災難だったでありますなぁ…。」
「いつもの事…では済まされぬ事態だったでござるよ。」
「ホントホント。何やってんだかネー。」
我輩は、ついさっきまでラボでおこった事を思い浮かべながら、大袈裟に手までつけて溜め息をついて見せる。
「どっちもどっちでござるよ。…ちゃんと話さなければ、心など…そう簡単に解るものでは御座らん。」
「あーもー!むっずかしいでありますなー!」
ガシガシと頭を掻く我輩に、ドロロは一つ苦笑いをすると、庭に目を向ける。
「…だから、ね?ギロロくん。僕はちゃんと話をした方が良いと思うよ。」
「聞いてるんでしょ?」とドロロが笑う。外ではガチャンッと一つ大きな音がした。
その直ぐ後に、色んな音をたてながら慌ててテントに入る音がした。
気付かないフリすんの疲れるんだぞー!
そう小声で叫んだ我輩に、くすくすとドロロが静かに笑う。
そして、ふと監視カメラからの視線に気付き、我輩とドロロはカメラを見る。
その途端に途切れる視線。
んもー!困った隊員達でありますなっ!
我輩がまた小声でそう言うと、ドロロと目が合って次は二人で静かに笑った。
素直じゃない隊員達の幸せを願って…。