めいん
□使い主と使い走り
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『もしもね、私が死んだら生まれ変わった私に伝言したいな』
「いきなり、何言い出すんだよ」
『ってことで、この役目を貴様に頼みたいのだ!!実に羨ましいね〜』
その時は、ふざけんなだとかまたよく分からねぇ我儘言ってんのかよ、くらいにしか思ってなかった。
まさか、本当に俺より早く死ぬなんて思ってなかった。
原因は、交通事故。
病死だったらあいつなりに死期を悟ってたんだなとか思えたんだけど、事故ってのはたちが悪い。
運転手への恨みは消えねぇし、突然だからなかなかあいつが死んじまったことを実感できない。
でも、遺言みたいになっちまったあの言葉を叶えてやりたいと思う。
例え、冗談だったり見つからなかったとしても。