NOVEL

□軍服と鞭
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ドS長次












暗く、寒い地下牢で鞭のしなる音が響いている。






「ち、長次………………。」




留三郎は許しを請うような目で、この地下牢の主を見つめた。





「………………………………。」




だが、長次は何も言わず、ただ冷めた眼差しを向けるだけだった。





「長次……っ!いったい私達が何をしたというんだ!?」



普段の長次なら、こんな酷いことはしない。仙蔵は鉄格子の外側で静かに腕を組んでいる長次に叫んだ。




本当にこれは長次なのだろうか。改めて二人は目の前の人物を観察する。




いつも手にしている縄標の代わりに、黒く光る鞭を携え。

服装も、異国の物だろうか、見たこともない服に身を包んでいる。





暗く光る瞳に惹かれるように二人は長次に手を差しのべた。が、












パシーーーーンッ!!




触れる寸前に鞭で叩きおとされた。





「痛っ!!」

「長次!?」




ビリビリと痛みが走る手を押さえて、信じられないモノを目にするように長次を見つめる。













「気安く触れるな下等生物が………………。」













いつもより冷たい声音で長次が囁く。





「豚は豚らしく地を這うがいい…………。」






絶対零度の眼差しで、口許には笑みを浮かべた長次が級友の自分達を痛めつけ蔑むなんて………………。

































「「なんて、最高なんだーーーーーーーーっ!!!………………あれ?」






二人同時に叫び目を覚ますと、いつもの長屋にいつもの長次。




「…………………………うるさい。」










二人の叫び声に耳を塞ぎ、長次が顔をしかめている。




三人で宿題をしていたのだが、いつの間にか寝てしまったらしい。肩に上着が掛けられていて、長次がやってくれたんだと分かった。





「そうだよな、こんな優しい長次があんなことするわけ無いよな。」



「まったくだ。」





「?」






首を傾げる長次に留三郎と仙蔵は、夢で見たことを語って聞かせた。











「ーーーーと、言う夢を見てな。」





「…………………………、それでか…………。」




「長次?」




一人納得する長次に今度は二人が首を傾げた。





「……………………寝てる間、ずっとニヤニヤ笑ってたから。どんな夢を見ているのかと思えば………………。」






「「え"。」」






額を押さえた長次がゆっくりと顔をあげ、


「死ねばいいのに。」




あの絶対零度の笑みを浮かべハッキリといい放った。その手には鞭は鞭でも乗馬用の物が握られている。







数秒後、この世の阿鼻叫喚を集めたような悲鳴が響き渡ったという…………。







end





なんか、カオスな出来になりました。


ドSと言えば鞭と軍服!と言う思い込みから発生した拍手文です。ドSで軍服な長次、絶対カッコいい。でも、私の画力ではコレが限界です。誰が描いてくれんかな。















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