NOVEL
□ぱんつのはなし。
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※現パロ
※上級生入り乱れ
※下品
それは、体育の授業で起こった……。
「いさっくーーーーん!くらえーーーーっ!!」
ズルッ
「ぎゃああああーーーー!!」
寒空の下、伊作が震えていると、気配もなく近づいてきた小平太にジャージの下を下ろされた。油断しきっていた伊作は抵抗する間もなくパンツを公衆の面前にさらけ出す。
「なぁんだ。いさっくんはチェックのトランクスかぁ。普通だな!」
「うるさいよ!」
伊作は顔を真っ赤にして慌ててズボンを上げた。
「だめだなぁいさっくん。仙ちゃんを見習わないと!」
「……………………え。まさか、仙蔵にもやったの?」
「ああ!仙ちゃんは紫のTバッ「こぉぉぉへぇぇぇいぃぃぃたぁぁぁっ!!それ以上言えば殺す!」
バフッと小平太の口を掌で塞ぎ、仙蔵が鬼の形相で凄む。
「もががっ…………ぷはぁ!別に隠すことないじゃんか!すっごい似合ってた!」
え、紫のTバックが?と伊作は思ったが、言葉にはしなかった。そんなこと言ったが最期、命はない。
「ふふん!私に似合わん下着などない。さぁ、他の奴らもやってしまえ!」
何でそんなに自信満々なのか…………。しかし、伊作は何もツッコまなかった。後が面倒だから。
「お!あれは鉢屋じゃないか?行けぇ!小平太!!」
仙蔵が指を指したと同時に小平太は走りだし、鉢屋のジャージを下ろす。
「!?ちょ、何やってんですか。」
「ちょwwwおまwwwそのパンツ、ピッチピチすぎねぇ?」
鉢屋のパンツはワンサイズ小さいのかイヤにピッチリしている。(しかもVパン。)
「無いわ……、それは無いわ。だって、形わかっちゃうじゃん。ねぇ、キモいから早くジャージ履いてよ。」
伊作が顔をひきつらせながら、鉢屋に促す。これは、自分のムスコに自信が無ければ出来ない技だ。どんだけ自信過剰なんだよ。いや、見た感じ確かにデカかったけども。
「ふふ。まぁ経験豊富ですからね。」
「……………………え?」
「声に出てましたよ。」
伊作は慌てて口を塞いだが、もう今更おそい。
「経験は積んでおいて損は無いですよ?本命に天国見せてあげたいし、ね?」
鉢屋が意味深な言葉を吐いた。
経験豊富って自分で言いやがったよこのヤリチンが。てか、こいつの本命って、もしかしなくとも……。
「中在家先輩ですよ。」
「だぁああっ!また声に出してたぁーーーーっ!!つか長次はやらねーし!!」
頭を抱える伊作を尻目に、小平太と仙蔵は新たなターゲットを探しに辺りを彷徨いた。
「あ!滝夜叉丸じゃないか!よーし、いけいけどんどーーーーん!!」
「っ!?ひぃいいいーーーーっ!!」
勢いよく突進してきた小平太にジャージを下ろされ、滝夜叉丸の悲鳴が辺りに響いた。
「ぶはっ!お前、ブリーフって…………!しかも、白!純白!」
「ふむ。白のブリーフは久々知のイメージなんだがな……。」
「豆腐だもんな。」
「なっ、七松先輩離して下さい!ジャージから手を離せぇえええ!!!」
滝夜叉丸のジャージを掴んだまま話し込む小平太は、前方に留三郎を見つけて走りだした。そして数秒後、留三郎の悲鳴と小平太の爆笑する声が響き渡る。
「ちょっ!留三郎、そんなパンツどこで売ってんの!?」
「ぎゃーーーーっ!!引っ張るな!」
「なになに?どうしたの二人とも…………って、留さん…………。なに、そのパンツ。初音●ク?どこで買ったのソレ。」
留三郎のトランクスには、それはもう輝かんばかりの笑みを浮かべたネギ好き歌姫が描かれていた。
「そっ、そんな軽蔑した目で見るなよ!俺のミ●たんを侮辱する気か!?」
「……………………留さんさぁ、そのミ●たんに股間押し当ててること事態もう侮辱してると思うけど。」
オタクもここまでくれば大したものだ。聞けば、普通のパンツ20枚は買える程の値段だったらしい。
…………こいつアホだ。絶対、将来痛車に乗ってんな……。と、伊作はクラスメイトを残念な物を見るような目で見つめた。
するとその時。
「……………………お前たち、こんなとこで何してんだ?」
授業で使うのであろうサッカーボールを手に、文次郎が立っていた。小平太達は顔を見合わせるなり、
「トランクス」
「ブリーフ」
「ボクサーパンツ」
と、文次郎を指差しながら予想していく。一人置いてけぼりな文次郎は頭上に「?」を飛ばして、事の成り行きを見守っていた。そんな油断しきった文次郎の後ろに仙蔵が回り込む。
「さぁーーーーて!正解は!?」
ズルッ
「おわっ!?バカタレーーーーっ!!!何しやがるっ!」
状況を把握した文次郎は慌てて後ろを振り返り仙蔵を怒鳴り付けた。
そんな文次郎の怒鳴り声も耳に入らず、皆の視線は文次郎のパンツに集まっていた。しかし、それはパンツと言うより…………。
「……………………………………褌?」
「えっ!?ちょ、褌って!文次郎、何時代の人なの!!?」
「お前は絶滅危惧種か?」
「おまっ!褌は無ぇだろ!」
「うっ、うるさい!!何を履こうが俺の勝手だ!!」
文次郎は素早くジャージを上げ、一同を睨みつけた。