KIRI-REQU
□君は男の娘
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長次は、いきなり部屋に飛び込んできた幼なじみに固まった。
遊びに来るのは良いが、部屋はノックしてから入れといつも言ってるだろう。と、いつもなら文句の一つも言ってやるところだが、今回はそれどころではなかった。
「……………………へぇ、長次ってば、そんな趣味があったんだな。」
一瞬固まった小平太が、ニヤリと口許を吊り上げる。
「ずっと、家が隣同士だったのに、全然気づかなかったや。」
一歩一歩近づいてくる小平太から逃げるように、長次は後ずさる。
「こ、へ……た。これは、その…………。」
こんな時にかぎって上手い言い訳が思い浮かばず長次は焦るばかりだ。
「それ、おばさん達は知ってるのか?」
長次は首を横にふる。こんなの両親に知られたら私は家を出る。
「そっかー、まぁバレたらマズイよなぁー。」
「こっ、こへ、た…………!こ、この事は、誰にも、言わないで…………!」
「この事って……………………長次が女装趣味ってこと?」
そう、長次は今女装していた。フリルの付いたスカートにレースの付いたブラウス。白黒のゴスロリみたいな格好だが、長次によく似合っていた。背が高いし手足が長いからスタイルよく見えるのだ。
「良いじゃん、似合ってるし。おばさん達にも見せてあげれば?」
小平太の意地悪げな言葉に長次は肩を跳ねさせた。
「だ、だめ…………!お、お願い小平太、黙っててくれ…………!な、何でも、するから…………っ!!」
必死な長次に小平太はほくそ笑んだ。
「何でも…………?じゃあ、
エッチしようよ長次。」
「……………………………………………………え?
」
たっぷりの沈黙の後、長次が間抜けな声を出した。
「だから、セックスしようって言ってんの。口止め料ってことで。」
「だ、め………………!そんなの、好きな人とやるべきだ…………っ!」
拒む長次に小平太は舌打ちする。
「じゃあ、長次が女装趣味の変態だって言いふらしてやる。」
「っ!!ま、待って…………っ!」
長次はドアへと進む小平太を必死に引き留めた。震える口で絞り出すように言葉を発する。
「わ、かった…………。いう通りにする、から…………っ!だから、い、言わない、で…………。」
そんな長次を小平太はニヤリと笑いベッドに突き飛ばし、部屋の鍵を閉めた。
「ふ…………ぁくっ!こ、へ……っ、痛い……!も、それ、やめて…………っ!」
秘孔に指を突っ込まれ、長次は痛みで顔をしかめた。ローションのおかげで指はスムーズに動いているが、この異物感がすごく気持ち悪い。
「ちゃんとほぐさないと、後から辛くなるのは長次だぞ。ほら、もう3本もくわえてるからあと少しの辛抱だ。」
3本の指が内壁を擦りあげる。そしてある一点を掠めた瞬間、長次の腰がビクンッと跳ねた。
「ひぁあーっ!?や、やだっ!そこは………………や、やめっ……!」
「ん?ここ?ここが気持ち良いの長次?」
小平太は長次の反応が変わるところを執拗に擦り、ズボンの前をくつろげて己の屹立を取り出した。そして、秘孔が十分にほぐれたのを確認し指を抜くとヒクつく入口に先端を押し付ける。
「あっ!?や、やめ………………っ。」
長次が制止しようとした瞬間、ズブズブズブーーーーーーッと小平太は構わず一気に貫いた。
「いっ!?あ、あ、やぁああああーーーーーーっ!!!」
あまりの痛みに、長次はシーツを握り締めて耐えた。
うつ伏せで尻だけ高く上げた長次の腰を掴み小平太は律動を開始する。
ぐちゅっぐちゅっと先走りでスムーズに動けるが、初めて受け入れた長次の内壁は狭く、小平太の屹立をぎゅうぎゅうと締め付けた。
「長次、も少し力抜いて……。」
「ぅくっ、む、無理ぃ…………っ!」
抜きたくても抜きかたが分からない。あまりの痛さに力んでしまうのだ。
小平太はそんな長次の屹立をキュッと掴み扱き始めた。
「んっ、ぁふ……、だ、だめ…………っ!そんなに強く擦ったらぁ…………!で、る……っ!!」
硬さを増した屹立が先走りを溢れさせ、それを塗り込むように執拗に扱く。すると、だんだんと力が抜けて、締め付けが少しだが緩くなった。
小平太はそれを見逃さず、長次の前立腺を抉るように突き上げを再開する。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅ……と粘液の混ざりあう音と肌のぶつかる音が長次の聴覚を犯す。
「あ、あ、ぁあっ!!は、げし…………っ!だめっ、そこばっか……ぁ!やだっ、い、イく…………っ!」
長次がうつ伏せているため表情は窺えないが感じてはいるのだろう。内壁がキュウキュウと小平太の屹立を締め付けている。
「長次、もう限界?良いよ、これでもかって言うくらい突っ込んであげるから。」
「んぁあああーーーーーーっ!!これ以上、激しくしたら…………っ!壊れる……っ、ぃ、イっちゃ、う……!!」
小平太は長次の腰を掴みなおし、思いっきり突き上げ始めた。
これが小平太の限界だと信じたい。これ以上すごいのがきたら、確実に昇天する。長次は揺さぶられながら、そう思った。
「あ、ん、ぅっ!も、もぅ、イくーーーーーーっ!」
最奥を抉られ、とうとう長次は果てた。びくびくと震える内壁に締め付けられ小平太も長次の中に白濁を吐き出した。
「ぁ、熱、い…………。」
注がれる熱に朦朧としながら、長次はぐったりとベッドに沈んだ。小平太もその隣に寝転がる。ふと、長次の顔を見た小平太は驚いた。
「ど、どうした長次!?何で泣いてるんだ!?も、もしかして痛かった?気持ちよくなかったのか!?」
ボロボロ涙を流す長次に小平太はオロオロする。めったに泣かない長次だから余計に心配になった。
「い、痛かったに、決まってる……っ!み、見損なったぞ小平太!こんなこと……っ、好きでもない奴、しかも男に……っ!!恥を知れ…………っ!」
「…………………………………………ん?」
小平太は長次の言葉を反芻した。さっきの台詞だと、まるで私が興味本意で長次を抱いたみたいに聞こえるんだが。
「あのさ、長次。私、長次の事が好き。だからエッチしたんだけど…………。ていうか、いつも会ったら好きって言ってたでしょ?」
「…………うん。だけどそれは友達としての好き、だろう?」
「………………………………………………。」
小平太は脱力した。自分はラブの意味で好きだと言っていたのに……。ていうか、長次だって絶対私のこと好きなはずなのに……っ!!
小平太は長次のあまりの鈍感ぶりに盛大なため息をついた。
「違うぞ長次……。私の好きはラブの方だ。」
「………………え?」
「愛してる、長次。小さい頃からずっと、長次だけを見てた。」
「……………………………………………………っ!?」
長い沈黙の後、長次はやっと意味が分かったのだろう。ボッと頬を赤く染めた。
「ちょっと、長次その反応可愛すぎ。………………また、ヤりたくなっちゃうだろ。」
「う、うそ……。だって、お前、童貞卒業したときも律儀に私のとこまで報告に来てたくせに…………っ!」
「長次がヤキモチ妬いてくれるかと思ったんだ!」
まぁ、その時はものの見事に「そうか。」の一言で、あとはスルーされてしまったが。
「私は本気だぞ!長次が女装趣味と分かって更に興奮したくらいだ!だって、そしたら、ナースとかセーラーとかプレイが楽しめるじゃん!」
ナースやセーラーの単語を出したとたん長次から冷気が放たれたがそこはスルーしておく。
「認めろ長次!お前だって私のことを愛してるはずだぞ!」
「なっ…………!」
これだから鈍感は困る。こんなに真っ赤になって、全身から「好き」オーラが出てるのに、自分で気づいてないから認めようとしない。
「……長次、言っとくけど、私はこれからも長次の趣味を盾にお前を抱くぞ。それが嫌なら………………早く自分の気持ちに気づけ。」
自信満々に暴君スマイルを残し、小平太は部屋を出て行った。長次は呆然と見送った後、ふと我に返る。
「なんで、こんなに………………ドキドキするんだ…………っ!」
訳もわからず長次は熱く火照る身体を抱き締めた。目を閉じると、抱かれた記憶が甦る。
「………………、なんで……。痛かった、けど…………ちっとも、嫌じゃ、なかった…………。」
それどころか、もっと……って言いそうになったくらいだ。
「…………もう、訳分からん。」
長次は、そこまで出かかっている答えを押し込めるように考えることを放棄した。今、私がやることは体液で汚れてシワだらけになった服をどうバレずに洗濯するかだ。
長次は軋む腰を叱咤して、風呂場へと向かったのだった。
小平太が同意の上で女装プレイをさせてもらえるのは、まだ暫く先の事。
〜END〜
お待たせ致しました!
拍手コメより小平太×女装長次でした。
しかし、上手く設定を活かせなかったうえにグダグダに…………(--;)頭の中では長次のガーターベルトをイヤらしく指で辿る小平太とか、男用ブラを着けてる長次とか、いろいろ駆け巡ってたんですけどね…………文章にするって難しい(T-T)
では、リクありがとうございました!ビミョーな出来になってしまいましたが、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。