KIRI-REQU

□可愛い恋人
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あれから、どれくらいの時間抱き合っていたのか………。気付けば長次は気絶するように眠っていた………。



額に張り付く髪を掻き上げてやりながら、数馬は長次の寝顔を見つめた。


無理をさせてしまったと反省するが、長次が自分を求め続けてくれるから、止めることなんて出来なかった。






与四郎のように長次と同じくらいの体格なら………。雑渡のように経験豊富なら…………。と、劣等感を抱き続けて来たが、長次自身がいとも簡単に不安を払ってくれた。


数馬は、長次の熱い唇にそっと己の唇を重ねた。



具合が悪いのに、身体を張って、自分を愛していると証明してくれた長次に愛しさが込み上げてくる。



すぐに、あなたに追いつくから……。背も、経験も。だから………。



「ずっと、傍にいてくださいね。」



長次の手を握れば、それに応えるように握り返してくれた。数馬は長次が起きたのかと一瞬驚いたが、寝息をたてる長次が無意識にやったのだと気づくと苦笑を漏らした。





「ホントに、あなたという人は……。なんて」




可愛い人…………。










〜END〜


お待たせしました!!


いかがでしたでしょうか?ピュアな2人を目指そうとして方向を見失った感が満載……!!



数馬は、あの伊作の後輩なのでたまにブラックになります。



では、9000Hitキリリクありがとうございました(^o^)/



今後ともよろしくお願いいたします(笑)






































オマケダヨ☆




初めて身体を繋げた翌日。






「ゴホッゲホッ!ケホケホ…。ゔぅ……あ、頭痛い……。」




さすが不運と言うべきか………。数馬は見事に長次の風邪を貰っていた。しかも、とびきり酷いやつを。




「数馬……。大丈夫………じゃ、ないな………。すまない、まさか、うつしてしまうなんて思わなくて………。」



長次は反省した。早く数馬と一つになりたいからと気が逸ってしまい、風邪をうつしてしまう可能性に気づけなかった。責任を感じて一日中看病をしているが、苦しそうな数馬を見るのは心が痛む。




「薬………、飲んだ方が良い………。伊作に、貰って……。」



立ち上がりかけた長次の手を数馬はギュッと掴んだ。



「い、行かないで。長次さん、傍に、いて………。」



「数馬……。大丈夫、すぐ、戻ってくるから………。」



それでも、数馬は手を離そうとはしなかった。長次は諦めて、元の場所に腰を下ろした。



長次がどこにも行かないと確認した数馬は、安心したように微笑んだ。



「薬なんて………いらない。長次さんが、傍にいて、手を握っててくれれば………それで、いい。」



「数馬…………。」




長次は数馬の健気な姿に心を打たれた。ホントに愛されてるな、なんて………。





「数馬………、私は、ずっと傍にいるから………、だから、少し寝るといい………。」



長次は数馬を安心させるように手を握り返した。





「……………はい。…………じゃあ、お言葉に、甘えて…………。」



よほどキツかったのだろう。数馬は目を閉じると、すぐに寝息をたて始めた。




長次は数馬の寝顔を見つめた。



早く自分に追いつこうと、背伸びしたり、焦ったりする数馬に長次は気づいていた。そんなに心配しなくても、背なんてあと1・2年もすれば、すぐに伸びる。



そのうち、自分よりも大きくなるかもな………なんて、未来の数馬を想像してみた。頭に浮かぶのは、背が伸び逞しくなった数馬………。そして、




その立派なモノに貫かれる自分………。




そこまで考えて、長次は慌てて煩悩を払うように頭を振った。


数馬が苦しんでるのに、最低だ…………。



しかし、昨日の今日だから仕方ない………。昨日は本当にヤバかった。自分で誘っておいてなんだが、後半は完全に数馬に主導権を握られてしまった。年下のくせに、初めてのくせに………あのテクはない。上手すぎる!!



長次は集まりかけた熱を発散させようと、深く息をついた。



「数馬……。早く、よくなって………。それで、治ったら−−−−−−…………。」



長次は呟いて、数馬の熱いおでこに口づけを落とした。



微かに数馬が頷いた気がして、思わず笑みが零れる。






−−−−−治ったら、また愛し合いましょう?






ね。私の可愛い恋人。










オワリ。。。 





 
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