KIRI-REQU
□野外演習のその前に
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明日から5日間、6年ろ組は野外演習に入る。
「あーぁ、明日から5日間も先輩に会えないのかぁ……。」
図書室の本の最終チェックをしていた長次のもとに鉢屋が来て、いきなりそう呟いた。
夜も更けていたため、他の委員もおらず2人きりだ。
「たったの、5日間だろう。」
なんとなく拗ねている鉢屋に、長次はため息をつく。
「むぅ。先輩は5日間も俺と会えないのに、寂しいとか思わないの?…………………俺は、すごく寂しい……。」
「鉢屋…………。」
鉢屋は、普段は頼れる後輩としてしっかりしているが、2人きりになるとたまに子供っぽい態度をとる。
これ以上、ひどくなる前にどうにかしなければ……と思案していると、
ぎゅうっ
と、いきなり抱きしめられた。
「鉢屋っ!?」
「暴れないでよ先輩。しばらく会えないから……、先輩を補給しとかなくちゃ。」
ニヤリと笑う鉢屋に、長次も苦笑をもらした。
ぎゅぅうっ
「せ、先輩っ!!?」
長次の腕が自分の背に回ってきて、鉢屋は驚いた。
(先輩に、抱き着かれてる………っ!!)
「私も……、寂しい。だから、会えない分今のうちに甘えとかないと、な?」
いたずらっぽく笑う長次に、鉢屋は胸がきゅぅぅううんとなった。
「あーもう!!先輩かわいすぎっ!!………ね、だめ?」
「……だめ。明日は朝から力仕事になるから。………お前は、加減というものを知らないからな………。」
断られて、しょんぼりする鉢屋に長次は今日何度めかのため息をついた。
「三郎。」
「………え!?先輩、今俺のなま…っ」
ちゅっ
「…………え?」
「………これで、我慢しておけ………。」
真っ赤に頬を染める長次を、鉢屋は呆然と見遣った。
今……、先輩の方から、口づけてくれた………?
「っ!!せ、先輩!今の、もう1回やって?」
「…………しょうがないな………。これで最後だぞ?」
そっと、長次が触れるだけの口づけをする。
(あ………、やっぱ無理かも。だって、先輩が可愛すぎるもの。)
長次の唇が離れていく気配がして、無意識にガッチリと後頭部を押さえ自分の方へ引き寄せた。驚く長次の頭をしっかり固定して、更に深く口づける。
「ぁ……、はぅ…………ん、はち、ゃ……っ。」
「ん、先輩……。」
ちゅっちゅくっぢゅくっ
逃げる長次の舌を追いかけ、執拗に絡めとり嬲る。
「ふ、ぁ……っ、やめ……っ、んぅうーーーっ!!」
鉢屋を引きはがそうと服を掴んでいた長次の腕から徐々に力が抜けていく。されるがままの長次を押し倒し、唇を離した。
長次を見下ろしながら、ああ…今日はしないって約束したっけ……と、思い留まった。
(残念だけど……先輩に無理させたくないし。)
すっかり硬くなった分身は、あとで慰めることにしよう。そう思い長次の上から退こうとしたが、長次にしっかりと服を掴まれて出来なかった。
「先輩、放して。もうそろそろ部屋に戻って明日の準備しなきゃ。」
「…………………ばか。」
「へ!?」
「鉢屋のばかっ!あ、あんなことされたら、我慢できるわけないだろう!!」
涙目になっている長次の顔から視線を下に移すと、自分と同じくらい股間を膨らませた下半身が目に入った。
「……………いいの?先輩。」
「このまま終わったら、明日からの5日間…耐えられない。」
「………了解。なるべく優しくしますからね。」
「……………期待、してないけど、頼む。」
「あっ、やっ、んぅうっ!!は、ち……やっ!!鉢屋ぁ!ん、気持ち、い……。」
「んっ、せ、先輩……!先輩のナカも…気持ちいいよ?……ヤバ、明日から5日間も……我慢できるかな……。」
「はぅ……、じゃあ……5日分……する?」
「…………ちょっと、先輩。煽んないでよ。………これでも、だいぶギリギリのとこで抑えてるんだから……。」
こんな、許しが出た状況でも長次の事を気遣って手加減してしまうのは、やはり惚れた弱みというやつか………。
「いい……、我慢しなくて………。手加減なんて、しなくてもいいから………っ!だから、ねぇ。鉢屋……もっと……。」
「っ!!あとで後悔しても、知りませんからね!!」
長次からおねだりされては、鉢屋も敵わなかった。ずっと張り詰めていた理性が切れるくらいに………。
ぐちゅっぐちゅっじゅぷっ
「んっ、あっ、やぁっ!!はっ、激しっ……!!お、奥まで……くるっ、……んあっ!!」
「先輩、先輩……っ、……長次、さん………!!」