うた☆プリ

□愛してるっ!!
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もぅ・・・・・
なんなんだよ。朝からみんなしてコソコソしちゃってさ。カンジ悪いよ。
なんだって俺だけはぶかれなくちゃいけないの。
むぅ・・・・なんかムカツク〜・・・・
いつも傍にいてくれるトキヤでさえあっち行っちゃうし・・・・
今、俺は何をされてるかと言うと・・・・




それはいつもと何も変わらない朝に起こった。
「トキヤー」
「なんです?音也」
「今日、折角休みなんだしデートしよーよ!」
俺がいつもの調子でトキヤをデートに誘うと
「ダメです。今日は用事があるので。」
と、あっさり断られた・・・・と、思ったら。
いや、断られたことは事実だけどね。
問題はここから!
「あー!トキヤ、早く来いよー!!」
と、翔が現れたの。
「あぁ、すみません翔。音也、私はもう行くのでついて来ないで下さいね?」
「え、ちょっとトキヤ」
「いいですね?」
「・・・ぇ・・・・」
なんて言って翔の部屋に行っちゃったの。
俺は一人ぽつん。
その後、真斗とレンが来たから話し掛けたら
「あ、真斗。レンもおはよう」
「ああ、一十木か。おはよう」
「おはよう。イッキ」
って、普通にあいさつはしてくれたんだけどトキヤのことを聞こうとしたら
「ねぇ、トキヤが酷いんだよ!なんか、俺がデートに誘ったのにあっさり断って翔の部屋に行っちゃったの」
「へぇ・・・ま、仕方ないでしょ」
「え?レン、今日なんかあるの?」
「え?何言ってんの。今日はイッk」
「黙れ、神宮寺!」
「え?な、何???」
「一十木は知らなくていい事だ。行くぞ、神宮寺」
「はいはい」
「えっ・・・ちょっとぉ!」
その後は振り向きもしないで行っちゃうし・・・・
俺は戸惑ったまま、とりあえず翔の部屋の前にいることにしたんだ。

そして今に至る。
「むぅ〜」
俺はドアにしがみついてトキヤ達の会話を聞こうとしてるんだけど・・・・あんまり聞こえない。
なんで俺だけ・・・・・



〜翔の部屋の中〜
「で、どうする?」
「イッキをどうにか何処かに連れて行かないとバレる可能性があるからな」
「そうですね」
「では、俺たちAクラスで足止めをしておこう」
「おお、それにするか」
「僕も翔ちゃんと一緒が良かったのにぃ」
「我慢しろ!」
(那月がいるとケーキつくれねぇし)
「それでは、Aクラスは音也の足止め、私たちSクラスはケーキ作りで。」
「んじゃ、解散ってことで!」


やっば、解散って聞こえた!
逃げなきゃ!!





〜中庭〜
ふぅ・・・どうにか逃げられた。
「一十木」
「あ、真斗!那月も」
「音也君、折角お休みなんですからどこかに出掛けませんか?」
「え!?いいの?」
「勿論だ」
「やった〜!どこ行く〜?・・・てか、トキヤたちは?」
「後で来るって言ってましたよ〜?」
「そっか。良かったぁ」



〜調理室〜
「よし!作るか!!」
「はい」
「チョコだとやる気なくなるな・・・・」
「なら、貴方はやらなくてもいいですよ?必要としてませんし」
「ごめんイッチー嘘。やらせて下さい」
「・・・冗談ですよ。是非手伝って頂きたいです。」




〜真斗宅〜
「で、なんで真斗の家なの?」
「広いですねぇ〜」
「お前らのことは招待したことが無いからな。狭いかもしれないが、ゆっくりして行ってくれ。夕飯も食べていくといい」
「え〜!そんなにいいの!?」
「ああ、勿論。お前たちは大切な友人だからな」
「真斗・・・・・・それってレンも?」
「あいつは論外だ」
「あー、やっぱりw」




「真斗〜、トイレ借りるね〜」
「ああ」


「四ノ宮、もう着くそうだ。」
「そうですかぁ〜、楽しみですね〜♪」




「真斗〜、トイレきれいだね・・・・って」
「音也」
「トキヤ!?」
なんでここにいるの!?
「誕生日、おめでとうございます」
あ・・・・・
そっか・・・今日か・・・
「覚えててくれたんだ。ありがとう、みんな」
もしかして、今日部屋に集まってたのは俺の誕生日の話をしてたから?
だとしたら、俺・・・・超恥ずかしい・・・・
何拗ねてんだろ・・・
「音也!ケーキだぜっ!!」
「え?」
「俺たちの手作りだぜ。イッキ」
「3人で作ってくれたの?」
「はい。そうですよ」
ああ・・・・・みんなの顔がぼやけていく。
俺、泣いてんのかな?
こんなの・・・・初めてだから・・・どうしていいかわかんないよ。みんなのバカ。
どうしてこんなに・・・嬉しいんだろ。
どうしてこんなに・・・あったかいんだろ。
「あり・・・がとう、ありがとう」
「音也・・・・」
トキヤは優しく抱きしめて、頭を撫でてくれた。
「音也、ケーキ・・・食べないんですか?」
「・・・頂戴」
「はい」
「ん・・・・おいしい・・・・おいしいよ!トキヤ」
「もっと泣き出してどうするんですか!?」
「超おいしい!!もう!愛してるっ!!!!!!」
「お、音也/////」


本当だよ?
本当に本当に、ほんっとうに



愛してるっ!!
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