うた☆プリ

□GO!×2ジェットコースター
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早乙女学園の男子寮の一室で俺は真剣な顔で口を開いた。
「な・・・なぁ、那月。」
「なぁに?翔ちゃん」
「ゆ・・・・遊園地行かね?」



と、いうわけで・・・・遊園地にやって来ました。・・・・って!何してんだ俺は!!
何で誘っちゃったんだよぉ・・・トホホ・・・。
ちょ・・・超緊張すんじゃねぇかよぉ。
「翔ちゃん?顔色良くないみたいだけど、大丈夫?」
「へっ!?あ・・・だ、大丈夫。あはは・・・」
「そ・・・そう?」
そう言って那月はいつもの笑顔に戻った。
あ・・・・あぶなかったぁ。
「翔ちゃん。何から乗る?」
「え・・・、那月は何がいい?」
ここは相手に合わせねぇと。嫌われちまうしな。
ま、那月に限ってそんなことはないと思うけどな。
「ん〜、じゃあジェットコースターがいいなぁ」
「おう!ジェットコースターな。んじゃ、行こーぜー・・・・って!?ジェットコースターだとっ!?」
「うん。そうだよ?」
ジェ・・・・ジェットコースターって・・・・。
あの、高くて恐いやつだろっ!?・・・なんて那月には言えない。
「翔ちゃん、早く行こう?」
「え・・・」
でも、ここで嫌だなんて言って那月に嫌われたくないし・・・。
よ・・・よしっ!ここは男の意地で乗ってやろうじゃねぇか!!
い・・・行くぞ!俺!!!!!
「お・・・おう、行くか!」
「わ〜い♪」



・・・・。ついにやって来てしまった。
地獄の時間がっ!!!!!!
あああ、誰か俺を助けてくれぇ〜(泣)
「あ、翔ちゃん順番きたよ」
「おおおおおおう」
「翔ちゃん???」
「なななんだ!?俺はなんともないぞ!?」
「うん。何も言ってないんだけどね?」
「えっ!?ご、ごめん!!!」
「ううん、可愛いからいいよ」
「ぅえ!?あ、ぁりがと・・・///」
ちょっと来た甲斐があったかも・・・////
って!!!んなわけねぇだろっ!!!!!!!!!!!!
「さ、行こう翔ちゃん!」
「えっ!?」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
今なら死ねるぅぅぅぅぅ!!!!!!(泣)


・・・・ただいまです。
はぁ、一回死んだ気分。超恐かったよぉ・・・。
「あ〜、楽しかったぁ〜♪」
コイツ、神経狂ってるだろ・・・。
「それに、乗ってるときに翔ちゃんが抱きついてきて可愛かったし、あ!まさに一石二鳥だね♪」
え・・・・・?俺、そんなことしたの?初耳なんだけど。
てか、超恥ずかしいんだけどぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!
泣きたいんだけど!!死にたいんだけど!!!今すぐ穴に埋まりたいんだけどーーーーーーー!!!!!!
「さぁ、次はどこに行く?」
そんな流暢に話してる暇ないんだけどぉ!?
今にも心臓止まりそうだから!!ジェットコースターでも止まりそうだったのに!お前のせいで再発だからっ!!!!!
那月のばかっ!!!もう嫌いだっ!嘘だけど!!!>Д<
「じゃあ、次はコーヒーカップにいこうか!」


回転なう。
「わぁ〜、すごく早く回るね〜」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜」
うぇ・・・気持ち悪ぃ・・・・。


「しょ・・・翔ちゃん、大丈夫?」
「ん・・・平気・・・」
う・・・・目が回る・・・・
「飲み物買ってくるよ。翔ちゃん、ちょっと待ってて」
「え、那月!」
って、行っちゃたし。
はぁ、あんま一人にすんなよな。寂しいじゃんか・・・。
「ねぇ、君一人?」
「へ?」
俺・・・・・?
「君、可愛いね。名前なんていうの?」
なんだ?こいつら。男のくせに男に可愛いって言うなよ。・・・って、まさか!!!!
「ボーイッシュな格好だけど超可愛いじゃん。俺らと一緒に来ない?」
・・・まさか・・・、ナンパってやつか!?
俺のこと女だと思ってやがるな!?
「あの俺、男ですけど」
超ぶっきら棒に言ってやった。
「は?」
あ・・・唖然とされたんですけど!!!失礼だっつの!!!!!!
てか・・・なんだ?この一番リーダーっぽいやつがさっきニヤってしたんだけど!
もしかして、馬鹿にされた!?
「じゃ、証拠見せてよ」
「は!?」
証拠ってなんだよ!見ればわかることだろ!?こいつら目ぇ腐ってんじゃねぇのか?
「ちょっと触らせてよ」
「えっ・・・」
と、俺が声を出したときには既に遅く、俺は男達に掴まれていた。
これが意外に力が強くて動けない。
な・・・・那月・・・助けて。
俺はとっさにそう思った。
「うわ、ホントだ。胸ねぇよ」
「・・・っ、触んなっ!」
嫌だ・・・嫌だ!那月、那月!!!!
「翔ちゃん!?」
「・・・っ!那・・・月?」
「ん?誰だ?」
那月・・・・助けにきてくれたんだ・・・・。
「それは、こっちの台詞ですよ。人の恋人に手なんて出して・・・ただじゃ」
そう言って那月はメガネを取った。
これって・・・・まさか・・・
「帰さねぇから、覚悟しておけ」
「な・・・なんだ!?あいつ・・・に、逃げろ〜」
「あ・・・ありが」
「礼はあいつに言え」
そう言って砂月はメガネをかけた。
「あ、翔ちゃん!大丈夫!?ごめんね、恋人なんて言っちゃって・・・。それくらいしか助ける方法見つからなくて・・・。本当に大丈夫?」
那月・・・・
「う・・・う」
「翔ちゃん?」
「ううん・・・大丈夫じゃ・・・ない!恐かった・・・恐かったよぉ・・・那月ぃ」
「・・・・ごめんね」
そう言いながら那月は俺を抱きしめてくれた。


き・・・きたぞ!今日一番の頑張りどころ!!告白の定番場所!!観覧車に!!!!
「な・・・那月・・・」
「なに?翔ちゃん」
言え!!言うんだ、俺!!!
「今日、絡まれたとき確信したんだ。そのやっぱ俺・・・その・・・那月のこと」
「あ、翔ちゃん。景色が綺麗だよ!」
「へっ・・・」
じゃ・・・邪魔すんなよぉ・・・・
「翔ちゃん」
「え・・・・んっ」
え!?え!?ええええええええええ!?
き、ききききききキス!?キスした!?那月が!!!俺に!?
「好きだよ、翔ちゃん」
「え・・・・・お、俺も・・・・俺も、那月のこと・・・・・好き、大好きっ!!」
い・・・・言っちゃった!!!!
「うん。・・・もう一回」
「・・・・ん」
その後、俺達は降りるまでキスをした。
きらきら綺麗な夜の空で、ずっと・・・ずっと。
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