デュラララ

□今日という日を忘れない
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「はい。約束します・・・・・・・・・」



今まで今日なんて何も無いに等しい日でした。
でも、それを変えたのは紛れもない貴方達。



いつものように登校すると
「おっはよ!杏里」
「おはよう。園原さん」
紀田君と竜ヶ峰君が先にいました。
「おはようございます」
そのまま席に座ろうとすると二人が目の前にいました。
「え・・・・?」
「杏里」
「誕生日おめでとう!!」
びっくりしました。
(今日・・・・そっか・・・)
「あ、ありがとうございます」
「はい、杏里。プレゼント!」
「僕達二人で決めたんだ」
それは一つのストラップでした。
赤いストラップです。
「・・・・・・・・」
「それ、三人でお揃いなんだぜ!」
「うん。僕が青で正臣が黄色で、園原さんが赤」
赤なんて嫌いでした。
でも、それを貰ったときはとても嬉しかった・・・・
これは紛れもない真実。
「杏里、気に入ってくれたか?」
紀田君が心配そうに聞いてきました。
「はい、勿論」
その笑顔はその時の私の精一杯の笑顔でした。
でも・・・・・
「お!よかったな!帝人!!」
「うん!」
貴方達は笑っていた。
「そうだ、杏里。嬉しかったなら今日という日を忘れんじゃねぇぞ?」
「園原さん、これが誕生日だよ?」
ああ・・・・二人は知っていたんでしょうか?
まるで私の過去を全て知っているような。
「はい。忘れません。約束します・・・・」
はい。忘れるわけがありません。みんなには普通の日でも私にとっては大切な大切な日です。


だから、今も覚えています。
「忘れてなんていないから・・・」
今日で何度目でしょう?
二人・・・いいえ。皆さんに沢山祝ってもらうのは。

ずっとずっと忘れない。
今日という日を・・・私が生まれたという日を大切に大切に・・・。
きっとその先に見えるのは、紛れもない貴方達の笑顔と明るい未来。

                                     ☆END☆
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