デュラララ

□sweet★sweetHappyBirthday!
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〜取立て組の場合〜

「静雄!誕生日おめでとう!!」

静雄が事務所のドアを開くと、クラッカーの音と共に上司のトムの声が耳に入ってきた。

あ、そうだ。今日、誕生日だ。
「静雄先輩、これ・・・」
ヴァローナは静雄に大きなラッピングがされている袋を差し出してきた。
「え・・・いいのか?」
「肯定です」
「静雄、開けてみろよ。」
「はい・・・」
静雄がおそるおそる袋を開けると、中からふわふわした物がぴょこんと出ている。
「これ・・・」
「どうだ?気に入ったか?俺達、二人で選んだんだけどよ。」
そう言ったトムの声が耳に入ってない様子の静雄は静かに目を輝かせている。
「ありがとうございます!二人共。これから毎日この子を抱いて寝ます!!」
(抱き枕なら俺にすればいいのに・・・)
そう思うトムの隣でヴァローナも密かにそんなことを考えていた。

〜ワゴン組の場合〜

「シズシズ〜、お誕生日おめでと〜!」
「おう、ありがとな。」
「今日は門田さんの奢りで露西亜寿司にでもいきましょうよ〜」
「誰が奢りだ。まぁ、静雄だけならいいけどな」
「それじゃ、決まりっすね〜」
と、遊馬崎が言うと同時に静雄があたふたし出した。
「そんな・・・悪いから」
「いいんだよ。今日は誕生日だろ?少しくらい甘えろよ。」
門田の言葉に静雄は急に泣き出し、一同には大変で幸せな休日になった。

〜粟楠会の場合〜

「静雄お兄ちゃん、お誕生日おめでとう。」
「ありがとな、茜」
静雄はそう言いながら茜の頭をワシワシと撫でた。
「それにしても・・・ずるいなぁ、茜お嬢は。」
「なにを言うんです、赤林さん。我々は子供じゃないんですから、頭を撫でてもらうのではなくてもっと大人的n」
「って、そこですか・・・。」
と、四木と赤林の会話にツッコミを入れた静雄。
「茜もいるのにそんな話しないで下さい。」
静雄は少し呆れた様子で呟いた。
「おや、静雄はおいちゃん達のことが嫌いなのかい?」
と、赤林がやや冗談気味に言ったのだが。
「そっ・・・そんなわけないっす!」
と、静雄は真面目な顔で否定してきた。
「おいちゃん達も好かれたもんだねぇ・・・」
「ええ、そうですね。・・・調教のし甲斐がある・・・」
「ちょ!?変な方向に話を持っていかないで下さい!!」
「嫌か?静雄」
四木に顔を近づけられ、静雄は反抗の言葉を考えたが出てこず断念した。
「・・・/////////」
静雄はただ俯いて四木からの攻撃に耐えた。
「あ、四木さんずるい。おいちゃんも静雄をいじめたいなぁ」
「静雄お兄ちゃんをいじめるのは茜だからダメ〜!」
「!?」
と、茜の爆弾発言で静雄の争奪戦は終わったのだが、また別の意味で争奪戦が始まろうとしていたのはまた別のお話。
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