‐Short Story‐
□蜂蜜キッス
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「あっちー…」
「暑いねぇ…」
「むしむしする!ああー、海に行きたい」
「昨日行ったばかりじゃないか。」
只今期末テストに向けての勉強中。相手はヒロト、学年トップの優秀生徒だけどスキンシップが激しいのが穴だね。
無論私の家で勉強中なんだけど都合悪くクーラーが故障中、まぁ縁側から涼しい風が入ってくるんだけど。
「糞厨二病とチューリップ早く帰ってこいよー…アイスーアイスー。」
「口が悪いよごんべー、女の子なんだからさ。女の子らしい言葉で喋りなよ。それにその服、風介と同じ格好じゃないか!
只でさえ短い袖をくるくるにして…」
「お前は母親か。」
「今帰ったぞー。…やべっ、花に水やんの忘れてた」
「ほらごんべーのお望み通りカリカリ君買ってきたからな。無論ソーダー味だ」
「おー!やったやった!」
やべぇ風介君神だわ。こんな暑い時期にはカリカリ君ソーダーに限るよね、てかヒロト汗かいてないし…何 故 だ。
同じ空間にいるのに、アイスが溶けて落ちそうなほど暑いというのに…
「んー!キーンって、キーンって!!」
「やはり夏でもアイスだな。まぁ冬でも食べるが…」
「い゛っ…頭に来た!キーンって!!!」
「二人とも急いで食べるからだよ。」
「なんでヒロトはそんなに甘ったるい蜂蜜味のアイス食べれるの。口の中ベタベタしない?うげっ…想像するだけで気持ちが悪い。うぷっ」
「吐くならあそこで吐くんだな」
「おいガゼル、あれは俺が一生懸命に育ててるチューリップの花壇じゃねぇか!」
「吐かないよ、食べない限りね!」
良くヒロトはたべれるなぁ…でも一口欲しいんだよね。少しもらおうかな、美味しいのかな。
…いや、でもきっと……甘いんだろうな。私の口内を壊しそうで怖い怖い。
「ん…?欲しいの?」
「い、いらないよ!そんな甘ったるい…。あ、晴也、コーラー味くれ」
「はぁ?お前にはソーダー味あるじゃねぇか」
「そうだぞ、ソーダー味があるじゃないか。浮気はいけないな。ソーダーと決めたらソーダーだ!」
「風介は黙れ」
「…グスン」
「あーあ、風介がいじけたじゃないか。」
風介がいじけた、やーいやーい!お前の母ちゃん美人!あ、お母さんいなかったや、姉ちゃん美人!瞳子姉さん美人だなぁ…
「あ、勉強忘れてた。べんきょーべんきょー。」
「風介、皆にサイダーを持ってきてくれないかな」
「ああ、いいぞ」
「俺はコーラー!って言っても持って来てくれねぇだろうな」
二人をパシリにするヒロトは流石元ジェネシスリーダーだと思う。また二人きりだ、アイス食べ終わっちゃったしなー…でハズレだったし。
ヒロトはまだ食べてる、おっそいなー
「ねぇ、ヒロトアイス頂戴!…頭痛くなってきたけど」
「うん、良いよ。それじゃあ…」
「はっ…ん、」
こ い つ き す し や が っ た 。
しかも甘い!なんて甘さだ、蜂蜜の味がする。…嗚呼、頭が痛いなんて言わなければよかった。
きっと私がそう言ったからぬるくしてあげようと思ったんだろう。
But!だがしかし!暑い、夏の暑さであついんだ。ヒロトの体温が高いせいか口内に忍び込んでくる舌も暑い
「ふぅッ…ん」
「あ」
「へ」
「っは…気持ちよかっt」
「んなわけあるかぁあああああ!!」
なにサラっと聞いているんだこいつは!苦しいし風介は口ポカーンと開いて突っ立ってるし、晴也なんか自分の頭にコーラをあげてるし。
勿論スパーンっ!と新聞紙を丸めた筒で殴ったけどね。
ほんと何考えてるかわかんないよ。
そんなことより勉強勉強
蜂蜜キッス
(な、なんて破廉恥な…!)(おいグラン、ごんべーにナニしやがったんだよ!)(あら、晴也君ったら変態ね、ナニもしてないよ)
(本当に良い迷惑だなぁ…ディープキスしただけだよ)(したんじゃねぇか!!)
何を書きたかった私、ナニを