‐Short Story‐
□嗚呼、快楽
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どうして君は円堂君を好きになったんだい?
お日さま園からの付き合いなのに…いつも円堂君を目で追っている。
僕じゃなくて円堂君を…
「ねぇ…ヒロト君、どうして」
「ごんべーちゃん、気付いてよ」
今の俺はひどい顔をしてると思う。君を自分の部屋に呼び押し倒して、胸が張り裂けそうな思いを告げて…止められなかったんだ
「わからないよ…なんで、ヒロト君が」
「好きって言ったよね…、例えごんべーちゃんが円堂君を好きでいたとしても、俺は君が好きだって」
「わかってるならなんッ…」
聞きたくなかった、君の口から『諦めて』を。ずっと好きだったのに、想いを告げる事にどれだけ時間をかけたか
「やあっ…ふぅッん……」
「ッはぁ…、離さないからね」
「やめて!!いやっ…円堂君助けて…!」
「うるさいよ、」
ああ、もう止められない。俺を溺れさせた君が悪いんだ。無理やり奪ってしまおう。
例え君に憎まれてもこの身体は離さない。
誰にも指一本触れさせない、愛しい君
「ひっ…!いやぁあああああ!!!」
「少し黙ってね…」
口にタオルをくわえさせておかなきゃ、みんなが来ちゃうからね。
折角のお楽しみが始まるのに。
愛しい声で、愛しい身体で…―
嗚呼、快楽
(もう逃げられない、僕の物)(快楽に溺れてしまえばいい)(嗚呼…、愛してる!!)