HTF

□俺達で、
3ページ/3ページ




あれから二人は顔もあわせず

次の日を迎えた。



朝、双子は目元を腫らせ朝ごはんを食べていた。




「……リフティ、なんで目が腫れてるんだよ。」




「兄貴こそ、なんで腫れてるんだよ」




また沈黙がはしる。



リフティはフォークを置いて、シフティに向かってこう言った。





「……黙ってきいてほしい」




シフティはビクッと肩を震わせ、立ち上がり部屋をでようとした。








「逃げんなよ!」




ドンッ





リフティはシフティをドアに押し付けた。





「…お願いだから…聞いてくれよ…!」




リフティは力なくシフティを見つめた。
シフティはもう、何も言えずリフティを見つめるだけだった。





「…俺は………


ずっとお前が好きだったんだよ…!」











シフティは目を見開いた後、安心しリフティを抱きしめた。





「シフ!?」


「なんだよ、ただのすれ違いだったのか」



ぎゅう、と抱きしめる力を強める。




「俺だって、ずっとお前が好きだった。お前しか、好きになれなかった…」





リフティは、驚きと嬉しさで、涙をこぼした。








「…これから、ずっと一緒だからな?」


シフティは抱きしめていた手を離し、リフティの額にキスを落とした。











「………続きはベッドでやろうか」

にやり、とシフティは笑うと、リフティは真っ赤になりながらシフティを蹴飛ばした。



「ば、ばっかじゃねーの!?」


真っ赤になりあわてているリフティを見てシフティはやれやれ、と呟きリフティにこう言った。



「冗談だって。
続きは、お前が素直になってから、な?」


リフティは恥ずかしさで俯いた。


その姿にシフティは思わず笑みをこぼした。



その時に二人は同じ事を口にした。







俺達で、盗んだ最大の宝は、お互いのココロだな。


と。








<俺達で、>





end.
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ