一人で初回
早くホストに行きたくてしょうがないあやのんはTwitterで行きたい人を募集!
釣られてくれたみーちゃんと一緒にホストに行く事にしたよ!
ちなみにカナちゃんとは昼ホストに行くよ!ここぞとばかりにホスト遊びしまくるよ!
日にちも決まり、いよいよ明日!って所で緊急事態発生。
みーちゃんが親知らずを抜いて体調が悪くなってしまったよ!!
な、な、なんてこった(´・Д・`)
けれど、あやのんはめげない。
何故なら一週間以上前からこの日にホストに行くと決め、気持ちをつくって準備をしていたから。
みーちゃんとはまた後日行く事にして、あやのんはその日一人で行く事にした。
大丈夫だ。
私なら行ける。
だって私は経験者だから!!!
謎の意気込みを見せ、さっそく一人で行くお店を探した。
さすがに行く当てが無く歌舞伎町を彷徨う根性はないので、歌舞伎町のホストクラブが全て載っている「ほすほす」というサイトを「あ行」から順番に見ていく。
ここである事に気付く。
ホストクラブには何回か一人で行った事があるが、初回は一人で行った事がない…
つまり初体験…
こ、こわい(´・艸・`;)
楓くんを指名して行った時は一人で店に入るのが怖いのと、駅から店までの道を全く覚えられなかった為に毎回ドンキまで迎えに来てもらっていたのだった!!!
過去に初回に行った時は必ず誰か一緒にいたのだった!!!
自分の指名もいない、友達の指名もいない、行った事もない店に果たして人見知りの小心者あやのんが一人で行けるのだろうか…!!!
いや、行けるのか…?ではない。
行くんだ!!!!
私はレンタル彼氏を利用した時は一人だったではないか!!!
できる!!私ならできる!!!
必ず皆が納得する結果を!!!
決意を胸に再び店を探す。
一人なので、防犯的な意味で有名店のがいいだろうと有名店にする事に。
芸能人が通ってると有名なトップダンディーは少々慣れてから行くと決めているので他の有名店…。
そうなると、トップダンディーの系列店かAREグループ。
だがしかし、どちらもイケメンがいっぱいいるので、イケメンに弱いあやのんが一人で行くのは危険である。
酔っ払ってタイプのイケメンにシャンパンを入れてしまうかもしれない。
やはり危険である。
となると残るは「クラブ愛 本店」
ラスボス感ハンパない。
いや、でも、逆に考えてみよう?
初めての一人初回がクラブ愛って相当面白くね??
ネタになるよね?ね??
よし、「クラブ愛 本店」に決定。
午後6時50分。
ばっちり化粧をしたあやのんは4千円を財布に入れ、自転車で駅に向かった。
まだ余裕だぜ!
だがしかし油断はできない。
得意のアニソンを聞く為にイヤホンを装着。もちろん「うたプリ」
「デンジャラスで〜♪アチチな時間過ごそうか〜♪」
空気を読んだあやのんのiPhoneのナイスな選曲である。
そう、私は今日
デンジャラスでアチチな時間を過ごすんだ!!!
ゆらゆら電車に揺られる途中、耳の上の髪をくるりんぱして結んでる常人には到底理解できない髪型をした女子が隣に座って来たけどスルーした。
ものすっっっごくTwitterに書きたかったけどスルーした。
7時40分新宿到着
ついに来たぜ!!新宿!!
前日にイメージトレーニングをしたので、頭の中で地図を想像しながらとりあえず歩く。ガチで指先震えながら歩く。人がいっぱいいすぎて、新小岩にいない人種がいすぎて、異世界に迷い込んだみたくなったけど歩く。こんなガヤガヤした所では店に電話できないので、人が少ない所まで頑張って歩く。
ひたすら
誰とも
目を合わさずに
緊張と震えが限界を突破したので、カナちゃんに電話して心を落ち着かせた。
カナちゃんに励まされながらTOHOシネマズの下に到着し、とりあえずお店に電話をする。
「あ、あの…ほすほすで見て電話したのですが…あの、今一人なんですけど、あ、初めてなんですけど、あの、入れますか?」
「大丈夫ですよ」
震える声の問いかけにも優しく対応してくれたので、やっぱり老舗は違うんや…神対応や…( i _ i )と感動しながら、第一段階の店に電話をするをクリアしたあやのんは少し心が軽くなり、颯爽と歌舞伎町を歩き出す。
だがしかし、あれだけイメージトレーニングで目印にしたファミマとローソンがない。全然予想していなかった所にローソンがある。
パニックに陥ったあやのんはまたドンキまで戻ろうとUターンした時、あやのんの前に神が舞い降りた。
「ホストいかがですか〜?」
キャッチのお兄さんである。
このチャンス、逃すわけにはいかない。
普段イケメンにしか出さないあやのん120点の笑顔を起動!!
普段イケメンにしか出さないあやのん120点の甘えた声を発動!!
「あの、クラブ愛に行きたいんですけど…迷っちゃって…」
おまえマジか。
みたいな顔された。
あやのんの120点の攻撃はあっけなくスルーされたのである。けれどめげない。あやのんにはこのお兄さんしかいないから!!!
とりあえず連れてってくれるみたいな感じなので、しこたま感謝して歩いたら5メートル先くらいにあった。
そりゃあ、おまえマジか。みたいな顔するわ。目の前だもの。
なんだったら通り過ぎてたんじゃね?ってくらいの所にあったわ。
ようやくたどり着いたクラブ愛。
こ、ここがクラブ愛…!!!
少々乱れがちな息を整え、透明のドアを押して開けようとしたら、自動ドアだったらしく、いきなり開いたドアにビクッ!!!となったあやのん。
「え、遠隔操作なのか…?」
と辺りをキョロキョロしてすぐに自動ドアだということに気づき、自分で自分の勘違いに吹き出しそうになるのを耐えながら、中に入ったあやのん。
静かな階段を慎重に下りると、メガネの草食系イケメン(物凄くあやのんのタイプ)のスタッフさんが来た。
「あの、さっき電話したんですけど」
「ナイトウ様ですね。いらっしゃいませ、お待ちしておりました」
あまりのスマート対応にあやのんは
「あなたを永久指名したい…」
と言いそうになる。が、堪える。
席に通され、初回の説明を受け
ついにクラブ愛初回がスタート!!!