ヴァンジェ ―異端の花嫁と獣の王者―

□Chapter9. 『籠の鳥』
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――あの時、私は貴方のことを見捨てればよかったのかしら。

そうすれば、あんな悲劇は起きなかったのかしら。

でも、きっと無理ね。

絶対に、私は何が何でも救おうとしたと思う。



だって、出逢ったその日から――私は貴方に鮮烈に惹かれてしまったから。
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