小説*(長編)

□遠い距離
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〜たかみなSede〜


電話の相手は

敦子だった。


突然どうしたのだろうと

少し不安になる。



高橋『もしもし』

前田『あ、たかみな??今どこ?』

高橋『今ちょっと用事あって出かけてる〜。』



万が一ここで

”にゃんにゃん家”


なんて言って
来られても困るから
濁しだ返事をする。


前田『とにかくもう死にそうッ!!はやくッ』


そこまでで電話が切れてしまう。


死にそうってなんすか?!

まさか敦子....。


やばい。早くいかなきゃ。



高橋「ごめん、にゃんにゃん!! 今敦子が緊急事態みたいだから...ちょっと行ってくるわ!!」


私は荷物を持つのも
忘れてにゃんにゃんの
家を飛び出す。


さっきまで頭の中は

にゃんにゃんでいっぱいだったのに

今の電話で
一瞬にして
敦子でいっぱいになってしまった。


とにかく早く行ってあげなきゃ。

でもどこに?



行き先もわからないままに

ただひたすら走る。




高橋「行き先もわかんないのにドコ向かってんだよ....。」


息苦しくなり
立ち止まる。


でも早く行かなきゃ
敦子が大変なことに...。


とにかく家からだな。



私は敦子の家に向かって
走り出した。
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