小説*(長編)

□ズルいこと
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たかみなSaido*

帰る支度を
足早に終わらせ
麻友を待つ。

会場近くの
公園のベンチ。

こんな遅くに
大丈夫だろうかって
少し心配になる。




少し肌寒く
感じている頃


渡辺「遅くなってすみません!」


相当急いできたのか
こだわりの前髪が
崩れている麻友。


高橋「そんな急がなくて大丈夫なのに笑」

渡辺「お待たせするのは悪いのでっ!」

笑って余裕に見せてる
私だけど…
ホントは凄い緊張
してる。


麻友は隣で
前髪を直している。


こだわってるな〜

ってそんな場合ちゃうやろ〜


話を切り出せずに
居た私に気づいたのか
麻友は立ち上がり
ブランコに
移動した。



渡辺「ブランコとか何年ぶりかな?」


夜空を見上げ
懐かしそうにしている。

夜の公園か……。


そういえば
早く本題に入らなきゃ。

でも勇気が出ない。

私に真っ直ぐに
気持ちを伝えてくれた
相手をこれから

振るなんて…




渡辺「たかみなさん…。実は今日、私からもお話があるんです。」


高橋「へ?」


そういって
麻友が手招きをしてくる。
私もとりあえず
ブランコに向かう。



渡辺「私からさきに話してもいいですか?」


そう言った麻友の
瞳はとても真剣だ。

私はコクンと頷く。
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