兄さん誕生日2015 3
□次は何をしよう
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海の底から出てきた麦わらの一味。彼らはゆったりと暖かい海域でのんびりと過ごしていた。あるものはプールに飛び込んだり、ある者は釣りをしたり、またある者はジュースを作ったりと、いつものように。
「なー、ナミぃ」
デッキで水着姿でくつろぐ航海士に、釣りをする船長が声をかけた。航海士は先ほど料理人が給仕したオレンジジュースでのどを潤しながら、
「なに?なんか釣れた?」
「長靴!」
「いらないわね」
自慢げに靴を掲げた船長に呆れる。船長はそうじゃない、と首をぶんぶん振って、
「あのな、海の底行っただろ」
「行ったわね」
「次、どこだ?」
航海士は小さく瞬きした。そして、うーんと考えてみる。空の上は行った。海の底は行った。雪の島も行った。暑い砂漠の島も行った。他に行っていない島はどこだろうといわれると確かに想像がつかない。
「雷ばっかり落ちる島とかあるって聞いたわよ」
「なんだそれ!!」
「逆に雨しか降らないところとか、宙に浮いちゃうところとか」
「すんげぇぇぇ!!!」
船長は航海士の話にきらきらと顔を輝かせた。航海士は小さく笑う。
「なんにせよ、私たちに想像もつかないとこには違いないんだから」
ゆっくりと立ち上がって、サングラスをテーブルに置いて、もうひと泳ぎと伸びをする。
「楽しみに、してなさい」
「おうっ!!」
船長は嬉しそうにうなずいて、また釣りに戻って行った。航海士も満足げになって、びっくりプールに飛び込む。
さぁ、次はどこへ行こう。船長がサニーに話しかけて笑った。サニーは太陽を受けながら輝き、ゆっくりと彼らを導いていく。新しい、冒険へと。
――
しめ特訓中ナウ。