兄さん誕生日2015 3

□非現実
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海賊の冒険は非現実の連続だ。島ごとに季節が違っていたり、気候が違うのは当たり前。時には飴玉が降ったり、虹が丸くなったり。空に島があったり、逆に海の底に島があったり。陸に住む私たちの頭では考えられないようなことを、彼らは当たり前に楽しんで乗り越えていくのだ。


私は、そんな海賊たちが好きだ。非現実な状況を、波と一緒に乗り越えてしまう、そんな海賊たちが。


「この記者さん、大丈夫?海賊に肩入れしすぎてないかしら」


「読むとこそこかよっ」


朝。新聞を読みながらぼそりとつぶやいた考古学者に狙撃手はツッコんだ。船長はしししと笑いながら、


「いーじゃねぇか!おれ会ってみてぇなぁ」


「簡単に仲間にはすんなよ」


「失敬だなサンジ!そう簡単にはしねぇぞ!面白かったらするんだ!」


「簡単にしてるじゃねぇか!!」


「はいはい。そこまで。もうすぐハリケーンが三つくるんだから、しっかり力つけときなさい」


「三つ!!!!?」


「ししし、楽しみだー!!!」


「どこがだよ!!」


こうして今日も海賊たちは、非現実を乗り越えていく。楽しげに、騒がしく。仲間と共に。


――
この新聞記者さん、前書いた小説のキャラと同一人物です←

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