兄さん誕生日2015
□最後の舞踏
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「ぼんじゅわん」
「ぼんじゅわぁぁん」
「あのな……なんで知らないフランキーとブルックまで泣いてんだ」
「言ってやるな。ルフィの話だけで十分いいやつだっでわがうわぁぁん」
ボンクレーの最後を船長から聞いた彼らは、知っているものから知らないものまで心を痛めた。なぜなら彼は、彼らの友達で、最高のおかまだったからだ。
「そういえばサンジ君はおかまの話平気なの」
「ボンちゃんなら平気。でもなぁ」
料理人はうーんと考え込んだ。その様子を見た船長たちはぎゃーぎゃーわめく。
「なんだサンジはくじょうだぞ!!!」
「はくじょうだぞ!!」
「いや、ちがうちがう」
料理人は手をぶんぶんふって、
「なんか、おれ。ボンちゃんはまだどっかで元気でやってる気すんだよな」
「え?」
「いやぁ、なんとなくだけどよ」
「おかまの勘か」
「なんだとマリモ野郎!!!!」
剣士の言葉にギャーギャーツッコミを入れる。船長は彼の言葉にぱちくりと瞬きした。他の一味と顔を見合わせる。
「それなら、うれしいなっ。ルフィ!」
船医が船長に笑いかけた。船長はそれを見て、ししっと笑う。
「ああ!!また、会えるかもしれねぇもんな!」
彼が見たラストワルツ。それが実は、ボンクレーのインペルダウン統一生活の序章にすぎないことを彼が知るのは、もっと先の話。
――
あの扉絵みるたび、マゼランさん超いい人だって思う。