兄さん誕生日2015
□再会の宴
1ページ/1ページ
二年後の再会の宴は、ついた島ではできなかった。海軍がたまりすぎていて、すぐに出航しなければならなくなったためだ。だから、改めてやろうという話にはなったが、結局魚人島で王様が派手な宴を開いてくれた。だから、また、その宴は流れてしまったのである。
「なぁ、宴どうすんだ!!!」
魚人島から浮上して新世界についた彼ら。そんな中で船長は言った。料理人と狙撃手はぽりぽりと頭をかく。
「新世界入る記念の宴か?」
「うん」
「まだ再会の宴もやってねぇなぁ、そういや」
「そうだ!!」
「じゃあ合体してでかい宴をすりゃいいな」
「でかい宴か!!」
船長は顔をきらきら輝かせた。巨大な肉がどんとあって、飲み物もいっぱいあって。歌がいっぱい歌えて、楽しいものがいっぱい見える。そんな夢のような宴。そうと決まれば、料理人はにぃっと笑って、
「ナミさーん」
「島についてからにする?今日?」
「今日がいいな!!」
「わかった。ロビン、今日宴だって」
「あら、楽しみ」
「うぅたげぇ!!?そりゃスーパーな機械をばんばん発明せねばだな!!」
「ほんとかー!!!」
「すぅぱーなミュゥジックもですねっ!!!」
「ほんとかー!!」
船医は顔をきらきら輝かせた。他の一味もすっかりやる気になっている。すると、ごとん、と甲板に樽が置かれた。船長はまばたきする。
「ゾロ?」
「宴だろ。前祝いにひとたるあける」
すると、そこにどかりとおかれた足。黒いブーツの足。船長は思い出す。あの時の、光景を。
「新世界の海に浮かべる、進水式でもやるか」
「やるか!!!!」
「お?お?」
「足置け」
「アウ!!」
「なるほど」
「おお!!なつかしきこの気持ち!!るんばーでもやりましたよ!!」
「私たちも一回やったのよ、ねぇ。ウソップ」
「あぁ、メリーんときな!」
「よぉし、じゃあいくぞ!!!」
船長は声を高鳴らせて呼びかけた。
おれは、オールブルーを見つけるために。
おれは、海賊王。
おれぁ、大剣豪に。
私は、世界地図を描くため。
おれは、勇敢なる海の戦士になるため。
おれは、万能薬になるんだ。
私は、真の歴史の本文を導くため。
おれは、サニー号を夢の船にするため。
私は、待ってくれている友と再会するために。
「いくぞっ!!!!新世界!!!!」
――
進水式すきすぎてすいません。