兄さん誕生日2015

□根底にあるのは
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あいつとおれは似ている。昔、誰かに言われた言葉。ウソップだったかマリモだったか。ナミすわんだったら、覚えてるはずなんだけどなぁ!!


何が似ているかって、そりゃ生い立ちとか。あいつは恩人の片腕を失って、おれはジジイの片足を失った。とか。そんくらいか?そんくらい、だよなぁ。


でも、もっと似ているところが一つあるらしいんだ。そこは、おれだけじゃなくて、ナミさんもウソップもマリモも、持ってるもんだと思う。


「おれの仲間に、何すんだ!!!」


今日、あいつはおれに怪我をさせた海賊をぶっ飛ばした。って言ってもおれは麗しいナミさんが怪我しないように守って、ちょっと肩きっちまっただけなんだけどな。


つまりは、そういうこと。仲間を傷つけるのが、一番いやだってことだ。
それがおれたちの根本なんだと思う。


だからかな、おれ達が、あいつについて行っちまうのは。


「サンジ、じーっとおれ見てどうしたんだ?」


「……なんでもね。でも」


ぐるっと巻いた包帯を触りながら、


「ありがとな」


そう静かに言えば。あいつはにぃっと笑って答えた。


「当たり前だっ」


ああ、やっぱりな。そう答えるって思った。


――
兄さん独白。東の海かなぁ。

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